2017年07月15日
又吉、夢舞台20球
又吉、夢舞台20球
2017年7月15日 紙面から

全セ-全パ 7回表、中田翔を空振り三振に仕留める又吉(金田好弘撮影)=ナゴヤドームで
マイナビオールスターゲーム2017は14日、ナゴヤドームで第1戦が行われ、中日の又吉克樹投手(26)が7回に独立リーグ出身投手として初登板した。球史に名を刻んだ右腕は、本紙に特別手記を寄せた。転機となった試合、球宴への思い。普段は寡黙な又吉の本音を15、16日の2回連載で届ける。
いつもとは違う、慣れ親しんだマウンド。又吉がひときわ大きな声援を全身で浴びる。出番が与えられたのは7回。「最初からスイッチ入れて、緊張感はありました」。自身も初出場だが、独立リーグ出身選手としては初の登板という意義もあった。お祭りとはいえ、思う存分右腕を振った。
先頭の代打・内川、西川と連打を浴びて無死一、二塁に。2死を奪ってから、代打・デスパイネに右前適時打を許して失点した。「勝負事なんで、ゼロに抑えたかったというのは当然あります。やっぱり打たれて悔しいです」と本音がのぞく。
ただ、本拠地で見せ場もつくった。中田に対してはこの日最速の150キロ直球で押した後に外角スライダーで空を切らせると、最後は代打・レアードを147キロ直球で空振り三振に。「高めの真っすぐで三振を取れたのは良かった」とうなずいた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201707/CK2017071502000117.html
2017年07月15日
ゲレーロ、ナゴヤの宴できっちり仕事
ゲレーロ、ナゴヤの宴できっちり仕事
2017年7月15日 紙面から

全セ-全パ 6回裏2死二塁、ゲレーロが勝ち越しの適時二塁打を放つ=ナゴヤドームで(黒田淳一撮影)
竜の主砲が存在感を示した。ゲレーロが全セの「5番・指名打者」でフル出場。6回に一時は勝ち越しとなる適時二塁打を放った。そのまま逃げ切っていれば…。MVPの可能性も感じさせた一打でナゴヤドームをわかせた。
1-1で迎えた2死二塁。オリックス・山岡の低めに沈む変化球にバットを合わせた。打球は左翼線に転がり、二塁走者の坂本勇が生還。「自分でも満足している。いい場面で回ってきて、いい仕事をできた」
来日1年目で84試合を終え、セ単独キングの23本塁打。監督推薦で本拠地開催の夢チケットを手にした。期待されていた一発は、全セを代表する大砲として臨んだ試合前の本塁打競争で見せた。
キューバの国内リーグ時代には球宴に3度出場。2011年にセスペデス、アブレイユ、グリエルとの本塁打競争を制したことは誇らしい記憶だ。「あれは思い出として残っているよ。良いスイングをすれば打つ自信がある。勝ちたいと思っている」
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201707/CK2017071502000113.html
2017年07月15日
バルデス、中1日投で大谷斬り
バルデス、中1日投で大谷斬り
2017年7月15日 紙面から

全セ-全パ 1回表1死、大谷が空振り三振に倒れる。投手バルデス、捕手梅野=ナゴヤドームで(布藤哲矢撮影)
バルデスが全セの先発マウンドを任された。来日3年目での初球宴。しかも6イニング、90球を投げた12日の阪神戦(甲子園)から中1日で舞台に上がった。2イニングを22球、2安打、2三振で本塁打による1失点。存分に楽しんだ。
「本当にとてもうれしかった。気持ち良くオールスターの雰囲気を楽しみながら投げられた」
1回。いきなり先頭の西武・秋山に高めに浮いた直球を捉えられた。「越えるとは思わなかった」。打球は予想以上に伸び、左翼フェンスを際どく越える先頭打者本塁打を浴びた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201707/CK2017071502000116.html
2017年07月15日
ビシ、帰ってきた!! 17日G戦「出る」
ビシ、帰ってきた!! 17日G戦「出る」
2017年7月14日 紙面から

再来日し打撃練習するビシエド=中日ドラゴンズ屋内練習場で(布藤哲矢撮影)
米国の市民権取得手続きのため渡米していた中日のダヤン・ビシエド外野手(28)が再来日し、13日に名古屋市中区の球団事務所で西山球団代表、森監督らに現状を報告。手続きが完了していない中で戦列復帰を決断した主砲は、球宴後の「開幕カード」となる17日からの巨人3連戦(ナゴヤドーム)での出場を志願した。
これ以上の迷惑はかけられない。ビシエドが市民権取得手続きの結果を米国内で待つことは一時断念。自宅のあるマイアミから12日夜に緊急再来日し、戦列復帰を優先させることを決断した。
「手続きが想像以上に長引き、ファンの皆さまやチームメート、球団関係者の方々に本当に申し訳なく思っています」
会談を終えて取材陣の前に現れたキューバ出身の主砲は、まず謝罪を口にした。自身と家族の人生を考え、市民権取得を熱望していることに変わりはない。とはいえ、チーム離脱の辛苦も限界に達した。
約1カ月。米国の入国管理局から日時の指定を受け、日本を離れたのが6月16日だった。面接を受けた後、当局から求められたのは09年以降の米大リーグでの契約書や住居関連の書類提出。しかし、最終手続きに当たる宣誓式の連絡が届かない状況だという。
「(昨年に)6カ月以上、米国外に出ていたことが問題になっているようだ。(今も)米国でプレーしたら、もっと早く(認可を)出してもらえたのかもしれないが」
いつになるかも分からない連絡を待つことをあきらめ、3人の子どもが義母とともに待つ名古屋に戻った。当然、目的は野球をするためだ。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201707/CK2017071402000105.html
2017年07月15日
バルデス、中1日 きょう球宴先発です
バルデス、中1日 きょう球宴先発です
2017年7月14日 紙面から

きょうのオールスター第1戦に先発することになったバルデス=7月12日、甲子園球場で(飯室逸平撮影)
中1日なんの!! 中日のラウル・バルデス投手(39)が、14日のマイナビオールスターゲームの第1戦(ナゴヤドーム)に先発する。12日の阪神戦(甲子園)で投げたばかりだが、疲れ知らずのスタミナを強調。初選出された晴れ舞台で、真剣勝負でパ・リーグの強打者を抑える。同じく初の球宴を迎える又吉克樹投手(26)は1イニング完全を目指す。
中1日。竜が誇る底無しスタミナおじさんは、まったく意に介さない。「キューバやドミニカの時に先発から中1日で7イニングを投げたことが何度かある。体調はいいし、初めてのことではないから大丈夫」。12日の阪神戦(甲子園)に先発し、6イニング8安打、4失点。90球を投げたばかりだが、初の球宴マウンドに向け、しっかりと準備は整った。
この日はナゴヤ球場でキャッチボールやランニングで汗を流した。「投げてみて、状態はまったく問題ない。ファンのみなさんの期待に応えたい」と笑顔を振りまいた。ナゴヤドームで開催される初戦の先発マウンドに上がることも内定した。「投手というのは舞台がオールスターになったからといって何か変わるものではない。抑えたいという気持ちで投げるだけだよ」と頼もしい。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201707/CK2017071402000108.html
2017年07月15日
森監督、後半戦のキーマンは吉見&大野
森監督、後半戦のキーマンは吉見&大野
2017年7月14日 紙面から

前半戦の報告に訪れ、白井文吾オーナー(右)と握手する森監督=名古屋市中区のクラブ東海で(布藤哲矢撮影)
竜投のキーマンは吉見と大野だ。中日の森繁和監督(62)が13日、名古屋市中区の「クラブ東海」で白井文吾オーナーにシーズン前半戦の戦いを報告。「まず目標は勝率5割」と掲げた指揮官は、両投手に逆襲の柱となることを求めた。
暗黒のスタートから盛り返し、7日には借金3まで戻した。しかし、その後に4連敗を喫して借金7、5位転落で球宴休みに突入。白井オーナーから「故障者も出て十分な戦力が整わない中では良い線をいっておる」と評価を受けた。
ただ、指揮官の胸に去来する感情は違う。「最後の4試合。ふがいなさが出た」。平田の故障、吉見の不調、そしてビシエドの離脱。誤算もあったとはいえ、借金返済を目前に投手陣が崩れた内容に不満が残った。
苦しみの中で、未来につながる若竜の台頭があったことは収穫。「1番苦しいときに若い連中が出てきて、勢いに乗るには良い勝ち方をしてくれたこともあった」。しかし、若さだけではシーズンを乗り切れない。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201707/CK2017071402000110.html
2017年07月15日
白井オーナー号令 清宮取るしかない
白井オーナー号令 清宮取るしかない
2017年7月13日 紙面から

竜変革の旗手として期待がかかる早実の清宮=6月4日、小牧市民球場で(今泉慶太撮影)
清宮君、大歓迎します-。中日の白井文吾オーナーが、高校通算103本塁打の怪物に熱烈ラブコールだ。同オーナーは12日、東京都内で開かれたプロ野球のオーナー会議に出席。今秋のドラフト会議で最大の注目を集める早実・清宮幸太郎内野手(3年)が入団すればチームが変わると断言した。チームは阪神戦(甲子園)に4-5で逆転負けし、5位転落で前半戦を終了。竜の総帥がチーム再建の切り札に指名した超高校級スラッガーの動向から、ますます目が離せなくなった。
会議終了後、取材陣から清宮について聞かれた白井オーナーは「(入団すれば)変わります」と、竜変革の旗手としての期待も込めて注目していることを明かした。
実力、話題性、人間性…。近年の高校球界でもこれ以上ない逸材は、どの球団にとっても垂ぜんの的。将来の中軸を担う野手の育成が課題となっている竜でもスカウト陣が高く評価し、今秋のドラフト会議では不動の1位候補だ。
もちろん、進路について本人の意思が示されるのは夏の大会後。早大への進学か、プロ入りか、はたまた第3の選択肢があるのか。そこは関知できるものではない。ただ、プロ志望届が出されることになれば、一気に争奪戦が過熱することは間違いない。
今季の主催45試合の観客動員数は1試合平均2万6607人。現場のファンサービスも拡大し、球団も努力を重ねている。それでも、カードや曜日によっては空席が目立つことがある。白井オーナーは「強くなること」と、強竜復活こそが解決策との考えを強調。開幕直後の泥沼状態を抜け出し、現状ではAクラスも狙える位置にいる。「球団の方でも一生懸命やっている」と前進を認めた上で、それでもプラスアルファに期待する。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201707/CK2017071302000111.html
2017年07月15日
逆襲竜へ 後半戦は一丸
逆襲竜へ 後半戦は一丸
2017年7月13日 紙面から

阪神-中日 前半戦を終え、厳しい表情で引き揚げる森監督=甲子園球場で(布藤哲矢撮影)
勝ちゲームだったはずが、3点リードの6回に暗転した。先発のバルデスが背信投球。1死から3連打で1点をかえされ、その後の2死満塁では大和に外角の直球を右前に運ばれた。ボール自体は厳しいところを突いていただけに、バルデスは「良い球も打たれてしまった」と肩を落とした。6イニング4失点で降板。大島の2ランでリードを広げた直後だっただけに、ここで粘れなかったことが後の展開に響いた。森監督は険しい表情で足早にバスに乗り込んだ。
この4連敗の間、失点は31に上った。先発が試合をつくり、何とか救援陣がつないで白星を拾っていくのが勝ちパターン。だが、その前提となる先発が崩れては元も子もない。援護する打線はビシエドと平田を欠く。序盤や中盤でつまずくと、はね返すのは難しい。
それでも、開幕当初のことを考えれば底は抜けている。今季は5連敗からスタートし、借金は5月半ばに最大12まで膨れ上がった。しかし、交流戦を5割で終えたころには投手陣の整備が進み、開幕直後は大不調だったゲレーロも本来の力を出すようになっていた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201707/CK2017071302000110.html
2017年07月15日
ゲレ、23号キングターンも…2ラン空砲
ゲレ、23号キングターンも…2ラン空砲
2017年7月13日 紙面から

阪神-中日 4回表1死、死球を受けるゲレーロ。捕手坂本=甲子園球場で(伊藤遼撮影)
自画自賛の一発で前半戦を締めた。1回2死二塁。日没前の明るい甲子園の空に、ゲレーロが先制の23号2ランをかっ飛ばした。秋山のスライダーを左翼ポール際の中段へ。7試合ぶりの喜びをかみしめるようにダイヤモンドを一周した。
「いいスイングでジャストミートできた。追い込まれていたけど、ファウルで粘って最後に甘く来た球を逃さずに打つことができたよ」
ここまでの本塁打は17本連続でソロが続いていた。走者を置いた場面での本塁打は5月7日の巨人戦(ナゴヤドーム)での3ラン以来とあって、「あと30本ぐらい走者がいるところで打ちたいね」と笑った。
何とか本塁打を打ちたい-。7月4日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)を最後に本塁打から遠ざかると、11日の阪神戦(倉敷)でユニホームのストッキングを見せるオールドスタイルから、全て隠すロングスタイルに変えた。「短いパンツでホームランが出なかった。変えて良かった」。効果てきめんの験直しだった。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201707/CK2017071302000105.html
2017年07月15日
ジョーダン&翔太、2人でまさかの10失点
ジョーダン&翔太、2人でまさかの10失点
2017年7月12日 紙面から

阪神-中日 5回裏1死二塁、メッセンジャーに左中間へのタイムリーを浴びる鈴木(黒田淳一撮影)=倉敷マスカットスタジアムで
あぁ3連敗…。中日は11日の阪神戦(倉敷)で投打ともに元気がなく1-10の完敗。森繁和監督(62)は、球宴期間を前に投手陣の総動員態勢で臨んだが、まさに笛吹けど躍らずだ。先発のジョーダンが2番手の鈴木が、虎打線にコテンパンにやっつけられ、意気消沈した。
開いていく点差をただただ、受け入れるしかなかった。5回終了の時点で9点差。試合は決まっていた。前半戦ラスト2試合。球宴ブレイクも念頭に置いた先発2枚態勢はもろくも崩れた。
最初の誤算は先発ジョーダンだ。防げるミスとはまさにこのこと。1点リードの2回だった。1死一塁の場面で、打席には大和。セットポジションの際に停止しなかったと判断され、痛恨のボーク。その後2死一、三塁として今度はメッセンジャーの打席で、なんと再びボーク。1イニング2ボークはリーグ最多タイという不名誉な記録で、あっさりと同点にされた。
すると、3回には上本に勝ち越しソロ弾、さらに福留にも2ランを打たれ、3イニング4失点で降板となった。「球に力があると感じていたが、うまくいかなかった」と広報を通じてコメント。前々回登板の6月28日の阪神戦(ナゴヤドーム)でもボークを記録しているだけに、森監督も「今に始まったことじゃない」と吐き捨てるしかない。ジョーダンは試合終了を待たずに、名古屋へ強制送還された。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201707/CK2017071202000116.html