2017年07月01日
翔太、男泣き
翔太、男泣き
2017年6月28日 紙面から

地元浜松で勝利し、ヒーローインタビューで涙を流す鈴木(布藤哲矢撮影)=浜松球場で
お立ち台で涙キラリ。中日・鈴木翔太投手(22)が故郷・浜松に錦を飾った。27日の阪神戦(浜松)に先発し7回途中まで投げ1失点。ローテ生き残りを懸けた登板で今季4勝目を手にした。
右目からあふれた熱いものがほおを伝った。2014年6月の交流戦、西武戦でプロデビューして以来3年ぶりに戻ってきた地元・浜松での初先発。6イニング1/3を3安打、1失点で勝利を飾った鈴木がヒーローインタビューでアナウンサーから「浜松のファンに」と聞かれた時だ。視線を落として言葉に詰まる。しばらくして思いを吐き出した。
「今まで本当に何もできなかったので、何としても結果を残したかった。浜松で勝たせてもらって、成長した姿を見せられた」
今季の鈴木に多く見られた四球の多さはこの日もあった。それでも結果にこだわった。3回1死二塁で高山にフォークを見切られて歩かせた。上本の犠打で三塁に走者を進められたが、糸井を外角高めの直球で打ち取った。4回以降も毎回四球を献上。しかし、「全力で打者に集中した」と走者を背負ってから慌てず直球にフォーク、スライダーのコンビネーションや守備に助けられながらスコアボードにゼロを並べた。7回も1死二塁で代打・俊介にこの日5四球目を献上したところで交代を告げられた。3試合連続で5四死球以上を献上も「とにかく結果だけを求めていたので」と振り返った。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201706/CK2017062802000113.html
2017年07月01日
ゲレーロ独走
ゲレーロ独走
2017年6月28日 紙面から

中日-阪神 4回裏無死、ゲレーロが中越えに21号ソロを放ち三塁を回る=浜松球場で(金田好弘撮影)
打球の行方を見届ける前から、満員の浜松球場は沸いていた。その瞬間、誰もが分かる放物線。1点リードの4回、先頭のゲレーロが初球を振り抜く。カクテル光線に照らされた推定130メートルの白球は、勢い良くバックスクリーンに直撃した。
「ツーシームかな。完璧に打てたよ」と自画自賛の今季21号ソロ。2戦連発で、両リーグ通じて「キング」を快走する。これでセ・リーグ5球団から本塁打を記録。試合前まで打率6分3厘とすこぶる分の悪かった虎に牙をむいた。
さらに豊橋、岐阜、松山に続き、訪れた全ての地方球場でアーチを披露。飛距離も知名度も、もはやローカルでは収まりきれない。21本のうち18本がソロで16発連続とめずらしいが、突如として飛び出すゲレ砲は主導権をたぐり寄せる突破口にもなっている。
ど派手な姿だけでもない。1回1死二、三塁では、決勝打となる先制の左犠飛。「高めの甘い球だったけど、少しバットが下からでてしまった」と不十分なスイングでも、最低限の仕事を果たすのが4番。渡米中のビシエドの来日が不透明な状況下、リーグ戦再開後4試合で13打数6安打、5打点と頼もしい。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201706/CK2017062802000116.html
2017年07月01日
又吉・岩瀬、K斬り
又吉・岩瀬、K斬り
2017年6月28日 紙面から

中日-阪神 7回表2死満塁、福留を空振り三振に仕留めた又吉=浜松球場で(布藤哲矢撮影)
鈴木に凱旋(がいせん)白星を-。ブルペン陣が総出でつないだ。ヤマ場は1点リードの7回2死満塁の場面。大ピンチでマウンドに上がったのは又吉だ。
打席には福留。最大の武器である直球で攻めまくった。そして追い込んでからの4球目。内角の直球にバットは空振り、絶体絶命のピンチを切り抜けた。「あそこは要求通りに投げることができました」。傾きかけた流れを強気の投球で食い止めた。
8回もそのまま又吉が続投。自身の好フィールディングもあったが、2死二、三塁のピンチを招くとここで岩瀬にスイッチ。伊藤隼がコールされていたが、ここで阪神ベンチは代打の代打・大和を送り込む。右打者になろうと今の岩瀬には関係ない。フルカウントからスライダーで見逃し三振を奪った。「最後のボールはしっかり決まってくれた」とホッとした表情を浮かべた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201706/CK2017062802000119.html
2017年07月01日
翔太、ローテ生き残りへ きょう地元・浜松で初先発
翔太、ローテ生き残りへ きょう地元・浜松で初先発
2017年6月27日 紙面から

練習中、真剣な表情を見せる鈴木=浜松球場で(布藤哲矢撮影)
凱旋(がいせん)登板でローテを死守!! 中日・鈴木翔太投手(22)が27日の阪神戦(浜松)に先発する。浜松市出身の若き右腕は、四死球の多さから失点に絡む悪い流れを断ち切り、ローテ生き残りに向け力を込めた。また、京田陽太内野手(23)は、オールスターの滑り込み選出に意欲十分。チームは26日、一部ベテランと外国人選手を除いて浜松球場で練習した。
舞台は整った。北浜北小、聖隷クリストファー高時代に何度も足を運び、1年目の2014年6月17日(西武戦)に中継ぎとしてプロデビューを飾った浜松球場。3年ぶりに腕を振る思い出の地で、鈴木は静かに決意をにじませた。
「小学校と高校の時はずっとここで試合があったので慣れている。でも、それはもう関係ない。自分の投球をするだけ」
凱旋(がいせん)登板より、ローテ生き残りをかけた背水の陣。今の鈴木に懐かしむ余裕はない。今季は8試合で3勝3敗、防御率3・72。そのうち、5試合で5四死球以上と制球に苦しむ場面が多い。交流戦だった8日のロッテ戦(ZOZOマリン)、15日の日本ハム戦(ナゴヤドーム)の直近2試合も、それぞれ四死球は5、6。「無駄なフォアボールが絡んだ失点を無くしていかないと…」。鈴木に自然と言葉に力がこもった。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201706/CK2017062702000095.html