2017年05月31日
岩瀬、3年ぶり!!勝った ナゴヤD5連勝 最下位脱出
岩瀬、3年ぶり!!勝った ナゴヤD5連勝 最下位脱出
2017年5月28日 紙面から

中日-ヤクルト 8回表を無失点に抑え、3年ぶりの勝利投手となった岩瀬=ナゴヤドームで(小沢徹撮影)
連日の逆転劇で最下位脱出に成功だ。中日は27日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)で、2点を追う6回に追い付くと、8回には前日サヨナラ打の藤井淳志外野手(36)が右中間突破の決勝三塁打。直前の1イニングを無安打に抑えた岩瀬仁紀投手(42)が3年ぶりの白星を手にした。28日は今季2度目の「昇竜ユニホーム」デー。ブルーで埋まるスタンドを力に、本拠地連勝を「6」に伸ばそう。
大松の左飛を最後まで追うことなく、岩瀬は表情を変えずにベンチへと向かった。そんな頼もしい背中に、3年ぶりの白星が舞い込んだ。田島からウイニングボールを渡されると「おお」と照れたようにはにかんだ。苦しみに苦しんだ空白の2年間を乗り越え、2014年8月5日の広島戦(豊橋)以来の白星を手にした。
歴代3位、通算924試合目の登板は、同点の8回だった。先頭の雄平は変化球が抜けて死球となり、続くのは打ち気満々のバレンティン。「引きずるわけにはいかない」と意識を指先に集中させると、内角低め136キロの直球で攻める。さらに内角をえぐるスライダーを挟んだ3球目、三たび内角に136キロ直球を投げた。「きちっと投げ切れた。打ってくれた」。こん身の一球に差し込まれた打球は遊-二-一の併殺打に。続く大松も難なく打ち取り、24日のDeNA戦に続く3人斬りとなった。
今季から取り入れた手元で曲がるスライダーが決め球。ただ「結局まっすぐが良くなければ生きない」と話すように、あくまでも組み立ての軸は直球だ。昨年10月、鳥取市内のトレーニング研究施設『ワールドウィング』で、肘に負担をかけずに鍛える岩瀬のための新たなマシンが開発された。オフに何度も通い、年明けには成果が表れる。それが、同施設の小山代表が「回転が完全にタテ回転になった」と驚いていた直球だった。
シーズンに入れば鳥取に通う時間はない。体は「なんとか持ちこたえている」と苦笑する状態だが、結果はついてきている。近藤投手コーチは「気持ちも体も、去年までとは全然違う。スピードガンを見てどう思われるかはわからないが、スピンの効いたいい直球を投げている」とたたえた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017052802000099.html
2017年05月31日
藤井、連日V打
藤井、連日V打
2017年5月28日 紙面から

中日-ヤクルト 逆転勝ちし、笑顔でナインとタッチする殊勲打の藤井(右)=ナゴヤドームで(篠原麻希撮影)
前夜をなぞるように、打球が右中間を破る。26日のサヨナラ打から約20時間後。またも藤井が決めた。同点の8回無死一塁で、ベンチは「打て」の指示。「食らい付いた結果」と真ん中のフォークをはじき返し、白球が悠々と外野を転がる間にゲレーロが勝ち越しの本塁を踏んだ。
自身は加速度を増しながら三塁に到達。「二塁を回ったところで36歳を感じました」とおどけられるのも衰え知らずだからこそ。送球がそれるのを見るや、一気に本塁へ。自らでダメ押しの生還を果たし、高々と右手を挙げて歓喜のベンチに向かっていった。
自身初の2試合連続決勝打で、今季ツバメから3試合目という荒技にも「たまたまです」とさらり。好機で迎えた前の打席で凡退し、続く平田が同点打を放ったことに「助けられました。次も助けてもらおうとしたら、たまたまヒーローになっちゃいました」とちゃめっ気たっぷりだった。
代打での起用も多かった開幕直後。結果が伴わない打席が続くこともあったが、打撃も心も揺るぎなかった。濃密に追い込むと決めた春季キャンプで確かな感覚を染み込ませ「悩んだらそこに戻ろうと思ってやっている」。よりどころとなる「芯」があるからこそ、好機でも力が発揮できる。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017052802000098.html
2017年05月31日
又吉、反省7イニング
又吉、反省7イニング
2017年5月28日 紙面から

中日-ヤクルト 3回表無死、今浪の一ゴロでベースカバーに走る先発の又吉=ナゴヤドームで(いずれも篠原麻希撮影)
試合中に立て直せる。又吉が先発としての能力の高さを見せた。7イニングを111球、8安打、2失点。数字上では試合をつくったが、開口一番に出てきたのは反省と感謝だった。
「フォアボールやデッドボールを与えると試合のリズムが崩れる。野手の方にひっくり返してもらって感謝しかない」
立ち上がりはボール先行で自らを苦しめた。1死から今浪を歩かせると、山田に左前打で一、二塁。雄平を打ち取ったもののバレンティンに死球、大松には押し出し四球。いずれも直球が外れてあっさりと先制点を与えてしまった。「意志を持って打ち取る球と違った。甘い球だった」。ただ、大引を右飛に打ち取って最少失点にとどめた。
修正できた。1回に3アウトを取ってベンチに引き揚げる時、捕手・松井雅と話し合った。寝てしまっていた右手首を立てて投げることで、ストライクゾーンに制球できた。2回以降は安打を許しながらも1失点。森監督は「先発に回って、苦しいところで何とか抑えることができるようになったのは、リリーフでの苦しいもの(経験)が生きてきているのかな」と評価した。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017052802000094.html
2017年05月30日
竜4連打 藤井が決めたサヨナラ
竜4連打 藤井が決めたサヨナラ
2017年5月27日 紙面から

中日-ヤクルト 9回裏2死一塁、右中間にサヨナラ二塁打を放ち手荒い祝福を受ける藤井=ナゴヤドームで(谷沢昇司撮影)
竜打線がミラクル4連打で逆転サヨナラ勝ち! 中日は26日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)で0-2で迎えた9回2死から3番大島洋平外野手(31)の右前打をきっかけにビシエドの左翼線二塁打、ゲレーロの2点適時打で追い付き、間髪入れず藤井淳志外野手(36)が右中間へサヨナラ二塁打を放って3-2で快勝した。サヨナラ勝利は今季4度目。3番手で9回からリリーフした福谷浩司投手(26)に今季初勝利が付いた。
連敗まであと1死の崖っぷちから、竜打線が怒濤(どとう)の4連打で試合をひっくり返した。サヨナラ打を放った藤井が、二塁ベース上で両腕を突き上げる。今季4度目のサヨナラ勝ち。ベンチから駆け寄ったチームメートの歓喜の渦に背番号4が吸い込まれた。
「最高っす! 何とか食らいつこうと思っていた。お客さんに楽しんでいただけて良かった」
「野球は9回2死から」の格言の通り、大島が秋吉の直球を右前打して口火を切った。続くビシエドはインハイの直球を引っ張って左翼線へ二塁打。2死二、三塁のビッグチャンスで回ってきたのがゲレーロだった。
「プレッシャーのかかる場面だった。でも、いいリズムで回してくれた。みんなが一つになっていた。こんな中で負けることはできないからね」
気持ちをバットに乗せた。143キロのシンカーに詰まらされながらも、中前に落とした。大島とビシエドが生還する同点適時打。4試合ぶりのタイムリーに「うまくいいところに落ちてくれた」と笑みを浮かべた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017052702000109.html
2017年05月30日
福谷、昇格即白星
福谷、昇格即白星
2017年5月27日 紙面から

中日-ヤクルト 9回表に登板し、無失点に抑え亀沢を迎える福谷(右)=ナゴヤドームで(小沢徹撮影)
1軍昇格したばかりの福谷が、その名の通り“福”を呼び込んだ。この日、出場選手登録されて即登板。9回の1イニングを無安打無失点に抑えると、その裏に味方が2死無走者から2点差をひっくり返してサヨナラ勝ち。白星が転がり込んできた。リリーフで登板した昨年4月16日の阪神戦(ナゴヤドーム)以来の勝利だった。
「(白星は)まさかまさかですね」と白い歯を見せ、「やってきたことを出せなかったのが悔しい。でも困ったときに低めにいってくれたのでよかった」と振り返った。
約1カ月ぶりの1軍マウンドだった。まずは先頭の代打・今浪をこの日最速151キロ直球で三ゴロに仕留める。ただ、続く大引に対して制球が定まらずストレートの四球を与えてしまう。嫌な流れになりかけたが冷静さを失わなかった。坂口を外角直球で詰まらせ遊ゴロ併殺に。小笠原を継いだ柳とともに無失点に抑え、劇的なチームの勝利につなげた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017052702000108.html
2017年05月30日
小笠原、悪いテンポ変わらず6イニング2失点
小笠原、悪いテンポ変わらず6イニング2失点
2017年5月27日 紙面から

6回表で降板し、近藤投手コーチ(右)と話す小笠原(金田好弘撮影)
またも表裏一体だった。結果だけみれば6イニング2失点の粘投。役目を果たしたとされるクオリティースタート(6イニング以上で自責点3以下)を今季3度目の先発で初めて達成。だが、内容は素直にうなずけない。「うまく自分のテンポに乗れなかった」。小笠原は苦々しく振り返った。
毎回走者を背負う展開。3回、先頭に左前打を許し、1死二塁となって大引に左翼線への適時二塁打を許した。4回も1死から荒木に低めの直球をすくわれ、左翼スタンド最前列に飛び込むソロを被弾。「置きに行った分、球に力がなかった」と反省した。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017052702000107.html
2017年05月30日
ジョーダン、来日ワースト10失点
ジョーダン、来日ワースト10失点
2017年5月26日 紙面から

DeNA-中日 3回裏2死満塁、ジョーダンは宮崎に逆転2点二塁打を打たれてガックリ=横浜スタジアムで(北田美和子撮影)
今季初のチーム1試合3発も、喜べるわけがない。中日は25日、DeNA戦(横浜)で5-13と大敗した。先発ジョーダン・ノルベルト投手(30)が5イニング10失点の大乱調。ビシエドの3試合連発などで追いすがったが、カード負け越しとなった。
粘りなく、ズルズルと失点を重ねた。クオリティースタートを4試合継続していた先発のジョーダンが来日最多の10点を失い、5イニングで炎上KO。失点13、被安打17はいずれも今季ワーストの大敗となった。
「勝負球が甘かった。追い込んでからのボールが高めに浮いてしまった…」。落胆の助っ投が言葉を絞り出す。確かに制球が甘い面はあった。ただ、目を見張るボールも随所で見せた。何より悔やまれるのは、2死後に許した8点。踏ん張りが利かず、試合を壊す結果になった。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017052602000116.html
2017年05月30日
京田、13試合連続H
京田、13試合連続H
2017年5月26日 紙面から

2回表2死三塁、京田が右前に適時打を放つ(北田美和子撮影)
京田のバットがこの日も快音を響かせた。同点の2回2死三塁でDeNAの先発・熊原のチェンジアップを振り抜いた。打球は右前へ。「うまくタイミングを合わせることができました」。一時勝ち越しとなる適時打で、連続試合安打を13に伸ばした。
「連続試合安打のことよりも、反省すべきことがある」。試合後の京田が口にしたのは8点差で迎えた9回の5打席目。1死二、三塁で投ゴロに倒れた場面だ。1ボールから低めの厳しい球に手を出してしまった。「点差があったとはいえ、あの場面で1点でも2点でも取れるような打撃をしないといけないです」と悔しさをかみしめた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017052602000115.html
2017年05月30日
ビシ、3戦連発10号
ビシ、3戦連発10号
2017年5月26日 紙面から

DeNA-中日 5回表1死二塁、ビシエドが左越えに2点本塁打を放つ=横浜スタジアムで(金田好弘撮影)
打った瞬間それとわかる弾丸ライナーが、竜党のいる左翼席に突き刺さった。3点を追う5回1死二塁、4番のビシエドだ。熊原の内角直球を振り抜き、1点差に迫る2ラン。「少し詰まったけど、いいスイングができた」と振り返った今季10号は、昨年の開幕直後以来となる3試合連続弾。それも空砲となっては喜べない。試合後は「なんと言ったらいいのか…」と表情は硬かった。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017052602000114.html
2017年05月30日
京田の“ワンマン走”
京田の“ワンマン走”
2017年5月25日 紙面から

ヘッドスライディングで見事生還!(岩本旭人撮影)
期待のルーキーが打撃と走塁で大活躍した。中日は24日のDeNA戦(横浜)に4-2で競り勝ち、連敗を阻止。勝利の立役者は「1番・遊撃」で先発出場し、4安打2得点と打線を引っ張った京田陽太内野手(23)だ。左右に打ち分ける巧打、相手守備の隙を突く好走塁、瞬時の好判断などでチームに貢献。12試合連続安打と好調な打棒で、新人王レースでも主役を奪う勢いだ。
ハマっ子も目を丸くするほどの京田劇場だ。打って、走って、守って、そして頭脳で。良くも悪くもドラフト2位ルーキーが存分にアピールした。京田がプロ初の1試合4安打。1打点、2得点でチームの勝利に貢献した。
最大の見せ場は3回だ。2死二塁の先制機で内角高めの144キロ直球を振り抜いた。「真っすぐが速いので負けないようにすることだけを考えて打った」と芯で捉えた打球は右中間を転がり、フェンスまで到達する先制打。ここで、打者走者の京田が好判断を見せた。
三塁を回ったところでDeNAの守備を確認。右翼・梶谷の送球を二塁・石川がカットして投げなかった隙を見逃さなかった。三塁の奈良原内野守備走塁コーチは止めたものの、再び加速して一気に本塁を陥れた(記録は三塁打と野選)。
「(本塁まで行ったのは)自分の判断です。持ち味でもあるし、次の塁を狙う姿勢でいつもやっている。いい走塁ができてよかった」
クレバーな走塁は大学時代の経験が生きた。日大3年の時の中大とのリーグ戦。二盗を決めた際、捕手から二塁への送球がそれ、ボールが外野を転々とする間に本塁まで突っ走ったことがあった。「状況が似ているなと思った」。足の速さに加え冷静な状況判断をプロでも体現した。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017052502000120.html