2017年05月30日
竜4連打 藤井が決めたサヨナラ
竜4連打 藤井が決めたサヨナラ
2017年5月27日 紙面から

中日-ヤクルト 9回裏2死一塁、右中間にサヨナラ二塁打を放ち手荒い祝福を受ける藤井=ナゴヤドームで(谷沢昇司撮影)
竜打線がミラクル4連打で逆転サヨナラ勝ち! 中日は26日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)で0-2で迎えた9回2死から3番大島洋平外野手(31)の右前打をきっかけにビシエドの左翼線二塁打、ゲレーロの2点適時打で追い付き、間髪入れず藤井淳志外野手(36)が右中間へサヨナラ二塁打を放って3-2で快勝した。サヨナラ勝利は今季4度目。3番手で9回からリリーフした福谷浩司投手(26)に今季初勝利が付いた。
連敗まであと1死の崖っぷちから、竜打線が怒濤(どとう)の4連打で試合をひっくり返した。サヨナラ打を放った藤井が、二塁ベース上で両腕を突き上げる。今季4度目のサヨナラ勝ち。ベンチから駆け寄ったチームメートの歓喜の渦に背番号4が吸い込まれた。
「最高っす! 何とか食らいつこうと思っていた。お客さんに楽しんでいただけて良かった」
「野球は9回2死から」の格言の通り、大島が秋吉の直球を右前打して口火を切った。続くビシエドはインハイの直球を引っ張って左翼線へ二塁打。2死二、三塁のビッグチャンスで回ってきたのがゲレーロだった。
「プレッシャーのかかる場面だった。でも、いいリズムで回してくれた。みんなが一つになっていた。こんな中で負けることはできないからね」
気持ちをバットに乗せた。143キロのシンカーに詰まらされながらも、中前に落とした。大島とビシエドが生還する同点適時打。4試合ぶりのタイムリーに「うまくいいところに落ちてくれた」と笑みを浮かべた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017052702000109.html
2017年05月30日
福谷、昇格即白星
福谷、昇格即白星
2017年5月27日 紙面から

中日-ヤクルト 9回表に登板し、無失点に抑え亀沢を迎える福谷(右)=ナゴヤドームで(小沢徹撮影)
1軍昇格したばかりの福谷が、その名の通り“福”を呼び込んだ。この日、出場選手登録されて即登板。9回の1イニングを無安打無失点に抑えると、その裏に味方が2死無走者から2点差をひっくり返してサヨナラ勝ち。白星が転がり込んできた。リリーフで登板した昨年4月16日の阪神戦(ナゴヤドーム)以来の勝利だった。
「(白星は)まさかまさかですね」と白い歯を見せ、「やってきたことを出せなかったのが悔しい。でも困ったときに低めにいってくれたのでよかった」と振り返った。
約1カ月ぶりの1軍マウンドだった。まずは先頭の代打・今浪をこの日最速151キロ直球で三ゴロに仕留める。ただ、続く大引に対して制球が定まらずストレートの四球を与えてしまう。嫌な流れになりかけたが冷静さを失わなかった。坂口を外角直球で詰まらせ遊ゴロ併殺に。小笠原を継いだ柳とともに無失点に抑え、劇的なチームの勝利につなげた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017052702000108.html
2017年05月30日
小笠原、悪いテンポ変わらず6イニング2失点
小笠原、悪いテンポ変わらず6イニング2失点
2017年5月27日 紙面から

6回表で降板し、近藤投手コーチ(右)と話す小笠原(金田好弘撮影)
またも表裏一体だった。結果だけみれば6イニング2失点の粘投。役目を果たしたとされるクオリティースタート(6イニング以上で自責点3以下)を今季3度目の先発で初めて達成。だが、内容は素直にうなずけない。「うまく自分のテンポに乗れなかった」。小笠原は苦々しく振り返った。
毎回走者を背負う展開。3回、先頭に左前打を許し、1死二塁となって大引に左翼線への適時二塁打を許した。4回も1死から荒木に低めの直球をすくわれ、左翼スタンド最前列に飛び込むソロを被弾。「置きに行った分、球に力がなかった」と反省した。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017052702000107.html
2017年05月30日
ジョーダン、来日ワースト10失点
ジョーダン、来日ワースト10失点
2017年5月26日 紙面から

DeNA-中日 3回裏2死満塁、ジョーダンは宮崎に逆転2点二塁打を打たれてガックリ=横浜スタジアムで(北田美和子撮影)
今季初のチーム1試合3発も、喜べるわけがない。中日は25日、DeNA戦(横浜)で5-13と大敗した。先発ジョーダン・ノルベルト投手(30)が5イニング10失点の大乱調。ビシエドの3試合連発などで追いすがったが、カード負け越しとなった。
粘りなく、ズルズルと失点を重ねた。クオリティースタートを4試合継続していた先発のジョーダンが来日最多の10点を失い、5イニングで炎上KO。失点13、被安打17はいずれも今季ワーストの大敗となった。
「勝負球が甘かった。追い込んでからのボールが高めに浮いてしまった…」。落胆の助っ投が言葉を絞り出す。確かに制球が甘い面はあった。ただ、目を見張るボールも随所で見せた。何より悔やまれるのは、2死後に許した8点。踏ん張りが利かず、試合を壊す結果になった。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017052602000116.html
2017年05月30日
京田、13試合連続H
京田、13試合連続H
2017年5月26日 紙面から

2回表2死三塁、京田が右前に適時打を放つ(北田美和子撮影)
京田のバットがこの日も快音を響かせた。同点の2回2死三塁でDeNAの先発・熊原のチェンジアップを振り抜いた。打球は右前へ。「うまくタイミングを合わせることができました」。一時勝ち越しとなる適時打で、連続試合安打を13に伸ばした。
「連続試合安打のことよりも、反省すべきことがある」。試合後の京田が口にしたのは8点差で迎えた9回の5打席目。1死二、三塁で投ゴロに倒れた場面だ。1ボールから低めの厳しい球に手を出してしまった。「点差があったとはいえ、あの場面で1点でも2点でも取れるような打撃をしないといけないです」と悔しさをかみしめた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017052602000115.html
2017年05月30日
ビシ、3戦連発10号
ビシ、3戦連発10号
2017年5月26日 紙面から

DeNA-中日 5回表1死二塁、ビシエドが左越えに2点本塁打を放つ=横浜スタジアムで(金田好弘撮影)
打った瞬間それとわかる弾丸ライナーが、竜党のいる左翼席に突き刺さった。3点を追う5回1死二塁、4番のビシエドだ。熊原の内角直球を振り抜き、1点差に迫る2ラン。「少し詰まったけど、いいスイングができた」と振り返った今季10号は、昨年の開幕直後以来となる3試合連続弾。それも空砲となっては喜べない。試合後は「なんと言ったらいいのか…」と表情は硬かった。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017052602000114.html
2017年05月30日
京田の“ワンマン走”
京田の“ワンマン走”
2017年5月25日 紙面から

ヘッドスライディングで見事生還!(岩本旭人撮影)
期待のルーキーが打撃と走塁で大活躍した。中日は24日のDeNA戦(横浜)に4-2で競り勝ち、連敗を阻止。勝利の立役者は「1番・遊撃」で先発出場し、4安打2得点と打線を引っ張った京田陽太内野手(23)だ。左右に打ち分ける巧打、相手守備の隙を突く好走塁、瞬時の好判断などでチームに貢献。12試合連続安打と好調な打棒で、新人王レースでも主役を奪う勢いだ。
ハマっ子も目を丸くするほどの京田劇場だ。打って、走って、守って、そして頭脳で。良くも悪くもドラフト2位ルーキーが存分にアピールした。京田がプロ初の1試合4安打。1打点、2得点でチームの勝利に貢献した。
最大の見せ場は3回だ。2死二塁の先制機で内角高めの144キロ直球を振り抜いた。「真っすぐが速いので負けないようにすることだけを考えて打った」と芯で捉えた打球は右中間を転がり、フェンスまで到達する先制打。ここで、打者走者の京田が好判断を見せた。
三塁を回ったところでDeNAの守備を確認。右翼・梶谷の送球を二塁・石川がカットして投げなかった隙を見逃さなかった。三塁の奈良原内野守備走塁コーチは止めたものの、再び加速して一気に本塁を陥れた(記録は三塁打と野選)。
「(本塁まで行ったのは)自分の判断です。持ち味でもあるし、次の塁を狙う姿勢でいつもやっている。いい走塁ができてよかった」
クレバーな走塁は大学時代の経験が生きた。日大3年の時の中大とのリーグ戦。二盗を決めた際、捕手から二塁への送球がそれ、ボールが外野を転々とする間に本塁まで突っ走ったことがあった。「状況が似ているなと思った」。足の速さに加え冷静な状況判断をプロでも体現した。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017052502000120.html
2017年05月30日
翔太、プロ2勝
翔太、プロ2勝
2017年5月25日 紙面から

DeNA-中日 先発し6イニング2失点でプロ2勝目を挙げた鈴木=横浜スタジアムで(金田好弘撮影)
踏ん張った先に白星が待っていた。「野手のみなさんに助けてもらいました」。2勝目を挙げた鈴木の偽らざる本音だろう。6イニング2失点。数字的にはもちろん合格。ただ、さらなる飛躍を期待される右腕にとっては、ここで満足するわけにはいかない。
点の取られ方が悪すぎた。味方が2点を先制した直後の3回無死二塁でウィーランドにまさかの四球。倉本の犠打で1死二、三塁とされると、桑原への初球が暴投となり1点を失った。さらに、4回2死満塁ではウィーランドに押し出しの四球を与えて同点。「僕のミスで相手に点数を与えてしまった。投手に四球を出すことは許されることではない」と反省の言葉ばかりが並んだ。
そのまま崩れてもおかしくない展開だったが、試合をつくれたことに成長の跡がある。打者に球速以上の威力を感じさせる伸びのある直球に、スライダーやフォークを交えたコンビネーションでしぶとくアウトを重ねた。押し出し四球を与えた直後の2死満塁では倉本をフォークで左飛に打ち取った。味方が6回に勝ち越し、直後のマウンドでは2死一塁で3打席目のウィーランドを二飛。ここでお役御免となった。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017052502000119.html
2017年05月30日
岩瀬、神業 相手を3球バント失敗
岩瀬、神業 相手を3球バント失敗
2017年5月25日 紙面から

DeNA-中日 4番手で登板し1イニングを無失点に抑えた岩瀬=横浜スタジアムで(岩本旭人撮影)
背番号と同じ13球に、培ってきた技術と経験を凝縮させた。1点リードの8回無死一塁。左打者が並ぶところでベンチは三ツ間から岩瀬にスイッチ。戸柱は迷いなくバントの構えを取ったが、外角への攻めに2球連続でバットを引いた。しかし、判定は2球ともストライクだ。魔法のように追い込むと、3球目は外角のスライダーを当てさせ、三塁線を切れるファウルにさせた。バントで構えた相手を3球でスリーバント失敗に。表情を変えない42歳とは対照的に、戸柱は思わずバットをたたきつけようとした。
「あれは芸術ですよ」。舌を巻いたのが友利投手コーチだ。岩瀬はブルペンのモニターで長井球審の特徴と、それまでの3打席で19球を投げさせた戸柱の選球力をチェック。どのコースまで球審がストライクと判定し、どのコースまで戸柱がボールと見極めるのかを把握していた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017052502000118.html