2017年05月31日
藤井、連日V打
藤井、連日V打
2017年5月28日 紙面から

中日-ヤクルト 逆転勝ちし、笑顔でナインとタッチする殊勲打の藤井(右)=ナゴヤドームで(篠原麻希撮影)
前夜をなぞるように、打球が右中間を破る。26日のサヨナラ打から約20時間後。またも藤井が決めた。同点の8回無死一塁で、ベンチは「打て」の指示。「食らい付いた結果」と真ん中のフォークをはじき返し、白球が悠々と外野を転がる間にゲレーロが勝ち越しの本塁を踏んだ。
自身は加速度を増しながら三塁に到達。「二塁を回ったところで36歳を感じました」とおどけられるのも衰え知らずだからこそ。送球がそれるのを見るや、一気に本塁へ。自らでダメ押しの生還を果たし、高々と右手を挙げて歓喜のベンチに向かっていった。
自身初の2試合連続決勝打で、今季ツバメから3試合目という荒技にも「たまたまです」とさらり。好機で迎えた前の打席で凡退し、続く平田が同点打を放ったことに「助けられました。次も助けてもらおうとしたら、たまたまヒーローになっちゃいました」とちゃめっ気たっぷりだった。
代打での起用も多かった開幕直後。結果が伴わない打席が続くこともあったが、打撃も心も揺るぎなかった。濃密に追い込むと決めた春季キャンプで確かな感覚を染み込ませ「悩んだらそこに戻ろうと思ってやっている」。よりどころとなる「芯」があるからこそ、好機でも力が発揮できる。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017052802000098.html