2017年05月09日
ゲレ&ビシ、初アベック弾
ゲレ&ビシ、初アベック弾
2017年5月8日 紙面から

中日-巨人 お立ち台で笑顔を見せるジョーダン(左)とビシエド=ナゴヤドームで(金田好弘撮影)
ゴールデンウイーク最終日となった7日の巨人戦(ナゴヤドーム)、中日は8-1で快勝、大勝。連敗を6で止めた。勝利の立役者は、アレックス・ゲレーロ(30)、ダヤン・ビシエド(28)の大砲コンビ。ゲレーロが2回に先制3ランを左翼席に放てば、ビシエドは中押しのソロ、ダメ押しの左前2点適時打を含む4安打4打点と大爆発。投げては先発ジョーダンが7イニング無失点の投球で2勝目。チームの5月攻勢に期待を抱かせた。
投打がかみ合わないモヤモヤも、6連敗のイライラも、2本のホームランがスカッと吹き飛ばした。それがこの2人なら極上だ。ゲレーロとビシエド。土井打撃コーチが「2人はうちの生命線だからね」と語る両大砲が初のアベック本塁打で、ゴールデンウイーク最終日に5月初勝利をもたらした。
まずはゲレーロだ。ビシエドの中前打から始まり最初のチャンスとなった2回裏一、二塁。内海が3球目に投じた内角低めに沈む変化球をとらえ、弾丸ライナーで左翼席最前部に突き刺した。
「難しいボールだったけど、うまく拾うことができたよ」と喜ぶ会心の3ランだ。ここ5戦3発で、チーム最多5本目と量産態勢に。打点も平田と並んでチーム最多の17になった。
そして4番に戻って2試合目のビシエドだ。4回先頭の第2打席で2球目のカーブを強振。誰もが一瞬で確信する4号ソロが、レフトスタンド中段に飛び込んだ。これで3戦2発。さらに5回の第3打席は2死一塁から左中間を破る適時二塁打、第4打席は2死満塁から左前へ2点適時打を放ち、計4打点の大暴れだ。
4月中旬に時を同じくして調子の波が下降線を描き、5月に入って再び上昇し始めた2人。ともに好調時の打撃と現状を映像で比較し、トンネルの出口を探ってきた。
「大事なことは現実を受け入れて、その解決法を見つけることだ」とビシエド。ゲレーロは沖縄キャンプ中やオープン戦、ビシエドは米国時代までさかのぼって、不振脱出のヒントを探した。
悩みながらともに過ごす時間の中、2人で決めたことがある。「それぞれのスタイルを尊重して、ネガティブなことはお互い言わないようにしよう」。プロとして互いの打撃に口出しはせず、明るく過ごすことを心掛けた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017050802000013.html
2017年05月09日
ジョーダン、粘投7イニング3安打零封
ジョーダン、粘投7イニング3安打零封
2017年5月8日 紙面から

5回表、ピンチを脱し、好プレーを見せた荒木(左)をハイタッチで迎えるジョーダン(篠原麻希撮影)
◆中日8-1巨人 連敗を止める-。断固たる決意でマウンドに上がったジョーダンが、最高の結果をもたらした。「チームメート、ファンの方々、みんなの喜ぶところが見られて良かった」。7イニング3安打、無失点。4四死球を与えたが、ホームは踏ませない。連敗を6で止める大仕事を成し遂げた。
「巨人は力のある打者が多い。とにかく低めに投げることを心掛けた」。序盤から走者を背負っての投球が多かったが、「絶対に連敗をストップさせなければいけないという責任を感じながら投げた」と最後まで気持ちで負けなかった。
4回。先頭の坂本に右翼二塁打を浴びたところでギアが1段上がった。4番・阿部、5番・マギーを連続空振り三振。さらに長野を右飛に打ち取り、ピンチをしのいだ。「1点も与えたくなかった」。140キロ台中盤の直球と、スライダーのコンビネーションでねじふせた。
昨年も連敗ストッパーだった。3連敗を3度、4連敗を1度止めている。「そういう状況のときこそ、前向きにならないといけない。今は先発をやらせてもらっているけど、最初は中継ぎだった。ひとつひとつ積み重ねていくだけだよ」。苦しい状況でも自分の仕事に徹することができる強い気持ちが何よりの武器だ。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017050802000012.html
2017年05月09日
木下、内海撃ち! 初打点に好リード
木下、内海撃ち! 初打点に好リード
2017年5月8日 紙面から

中日-巨人 4回裏2死三塁、木下拓が左中間に適時二塁打を放つ=ナゴヤドームで(武藤健一撮影)
「8番・捕手」で先発出場した木下拓が、うれしい今季初打点を挙げた。4-0で迎えた4回2死三塁。1ストライクから内海が投じた2球目、137キロ高め直球を強振すると、ライナー性の痛烈な打球は左中間へ。左翼手のグラブの上を抜け、適時二塁打となった。
「ランナーが三塁にいたので何とかかえそうと思った。追い込まれるまでは自分のスイングをしようと思って、打てる球が来たので。いいところで打ててよかったです」
貴重な追加点をたたき出した打撃に加えて、守ってはマスクをかぶって3投手を最少失点に抑える好リード。チームの連敗ストップの一役を担う、大きな仕事をやってのけた。
「ジョーダンはここ3試合よかったので、普段どおりの投球ができるようにベースを広く使ってリードしよう思った」と、今季2度目となった先発左腕とのコンビを振り返った。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017050802000011.html
2017年05月09日
小笠原、今季初登板1イニング0封
小笠原、今季初登板1イニング0封
2017年5月7日 紙面から

中日-巨人 8回表に3番手で登板した小笠原。1イニングを無失点に抑えた=ナゴヤドームで(武藤健一撮影)
竜の未来を担う左腕がマウンドに帰ってきた。昨秋に左肘を手術した2年目の小笠原慎之介投手(19)が6日の巨人戦(ナゴヤドーム)で今季初登板。8回の1イニングを無失点に抑え、次回は先発登板が濃厚だ。大野の背信投球も響いて今季ワーストの6連敗を喫し、31試合目にして借金10。そんなどんよりとしたGWにも、光は差した。
苦々しい空気が一瞬、パッと華やぐ。場内アナウンスとともに沸き立つ拍手。小笠原が8回のマウンドに上がる。8カ月ぶりに味わう1軍の重みに「緊張し過ぎて何も感じなかった」。今季初登板を無事に終え、そう苦笑いした。
2球目で、この日最速の147キロ。先頭の小林には、一塁ベースに当たる不運な内野安打を許したが、続く3人を無難に抑えた。「球が浮いてしまった」と反省も口にしつつも、上々の15球でシーズンを滑り出した。
予定通りの中継ぎ登板を経て、次は本来の場所へ。森監督は「どこかで頭で行く準備はさせるでしょう」と明言。先発陣の調整や事情を考えると、10日のDeNA戦(ナゴヤドーム)にも真っさらなマウンドが用意される可能性もある。
19歳左腕も「先発をするために戻ってきた。1試合だけじゃなく、ローテを守れるように」。本当の勝負はこれから始まる。左肘遊離軟骨の除去手術から半年。「無駄にはしなかった」という言葉通り、マウンドで真価が問われる。
3月下旬に実戦復帰を果たし、狂いなく刻んだステップ。はたからみれば順調そのものだったが、2軍で登板を重ねる度に見えない敵は大きくなった。怖い物知らずの1年目とは違い、あてにされる重圧。普段は日付が変わる前に就寝することが多いが、午前2時を過ぎても寝付けない日もあった。
やっと眠りに入っても、苦い夢ばかり。「何度投げても、バットに当てられるんです。打たれるイメージしかなくて」。登板の3日も前から緊張したのは初めて。大好きなプロレスや映画「ワイルドスピード」を見て気を紛らわせ、ようやく1軍にたどり着いた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017050702000106.html
2017年05月09日
大野勝てない 要所で球甘く、6回途中KO
大野勝てない 要所で球甘く、6回途中KO
2017年5月7日 紙面から

4回表1死二、三塁、石川(左)に左前タイムリーを浴びる大野(布藤哲矢撮影)
◆巨人6-1中日 強烈な真っすぐを投げたかと思えば、勝負どころで甘く入って痛打される。開幕から1カ月。幾度となく繰り返された光景がこの日も広がった。「体も悪くない。ボールも悪くない。でもやられている。結局打たれているボールは1つ2つ甘いし、そういうことです」。大野は肩を落とすしかなかった。
立ち上がり。2死で坂本。杉山の構えたミットは外角だったが、145キロ直球が甘く入った。バックスクリーンに先制弾を浴び、序盤から連敗中の重たいムードに拍車をかけた。さらに1点を奪われたが、4回に京田のスクイズで1点差に。わずかに芽生えた反撃ムードも、自らの投球で水を差した。「そういうところが課題ですね」。5回にマギーに中前適時打を浴びると、6回に2死一、二塁としたところで降板。この日も白星をつかむことはできなかった。
5イニング2/3、9安打、3失点。「きょうアカンかったら次はないという気持ちだったんですけど:。我慢するのが先発の役目ですけど、それができなかった」。試合後の森監督は「一度リフレッシュさせるか」との問いに、来週が1試合少ないことを踏まえ「そのとおり。時間はあるから」と説明。今回は中7日だったが、次の先発登板までは、さらに間隔を空けることになりそうだ。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017050702000107.html
2017年05月09日
<ファーム>柳、初完投勝利
<ファーム>柳、初完投勝利
2017年5月7日 紙面から

中日-西濃運輸 7イニングを投げ、5安打2失点で完投勝利した先発の柳=長良川球場で(篠原麻希撮影)
中日のドラフト1位ルーキー・柳裕也投手(23)が6日、ベーブルース杯準決勝の西濃運輸戦(岐阜長良川)に先発。7イニングを98球、5安打2失点に抑え、9-2で7回コールドゲーム勝ちながらプロ入り初完投勝利を飾った。続く東京ガスとの決勝では友永、遠藤が9回に適時打を放って4-3で逆転勝ちし、2年連続4度目の優勝。最優秀選手賞には遠藤が2大会連続で選ばれた。
プロ3度目の先発。7回、最後の打者を右飛に仕留めた柳は、うれしそうにナインの祝福を受けた。
「まっすぐの走りも変化球の切れもいまひとつだったけど、悪いなりに試合をつくれたことは良かった。調子が良くない時にいかに踏ん張るかも大切ですから」
立ち上がりは打者5人に対し、ストライクなしの3ボールが3人。3回からは振りかぶらないで、ノーワインドアップからの投球に切り替え、コントロール重視を決めた。いきなり8番・藤中に、キャンプの実戦から打たれたことのない本塁打を浴び、5回には7番・城にもツーシームを右翼席へ運ばれた。だが、与えた四球は最後の7回の1つだけ。最高球速は139キロ止まりだったとはいえ、制球力で勝負する柳らしさが出たピッチングだった。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017050702000113.html