2017年05月30日
京田の“ワンマン走”
京田の“ワンマン走”
2017年5月25日 紙面から

ヘッドスライディングで見事生還!(岩本旭人撮影)
期待のルーキーが打撃と走塁で大活躍した。中日は24日のDeNA戦(横浜)に4-2で競り勝ち、連敗を阻止。勝利の立役者は「1番・遊撃」で先発出場し、4安打2得点と打線を引っ張った京田陽太内野手(23)だ。左右に打ち分ける巧打、相手守備の隙を突く好走塁、瞬時の好判断などでチームに貢献。12試合連続安打と好調な打棒で、新人王レースでも主役を奪う勢いだ。
ハマっ子も目を丸くするほどの京田劇場だ。打って、走って、守って、そして頭脳で。良くも悪くもドラフト2位ルーキーが存分にアピールした。京田がプロ初の1試合4安打。1打点、2得点でチームの勝利に貢献した。
最大の見せ場は3回だ。2死二塁の先制機で内角高めの144キロ直球を振り抜いた。「真っすぐが速いので負けないようにすることだけを考えて打った」と芯で捉えた打球は右中間を転がり、フェンスまで到達する先制打。ここで、打者走者の京田が好判断を見せた。
三塁を回ったところでDeNAの守備を確認。右翼・梶谷の送球を二塁・石川がカットして投げなかった隙を見逃さなかった。三塁の奈良原内野守備走塁コーチは止めたものの、再び加速して一気に本塁を陥れた(記録は三塁打と野選)。
「(本塁まで行ったのは)自分の判断です。持ち味でもあるし、次の塁を狙う姿勢でいつもやっている。いい走塁ができてよかった」
クレバーな走塁は大学時代の経験が生きた。日大3年の時の中大とのリーグ戦。二盗を決めた際、捕手から二塁への送球がそれ、ボールが外野を転々とする間に本塁まで突っ走ったことがあった。「状況が似ているなと思った」。足の速さに加え冷静な状況判断をプロでも体現した。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017052502000120.html