2017年07月01日
ゲレーロ独走
ゲレーロ独走
2017年6月28日 紙面から

中日-阪神 4回裏無死、ゲレーロが中越えに21号ソロを放ち三塁を回る=浜松球場で(金田好弘撮影)
打球の行方を見届ける前から、満員の浜松球場は沸いていた。その瞬間、誰もが分かる放物線。1点リードの4回、先頭のゲレーロが初球を振り抜く。カクテル光線に照らされた推定130メートルの白球は、勢い良くバックスクリーンに直撃した。
「ツーシームかな。完璧に打てたよ」と自画自賛の今季21号ソロ。2戦連発で、両リーグ通じて「キング」を快走する。これでセ・リーグ5球団から本塁打を記録。試合前まで打率6分3厘とすこぶる分の悪かった虎に牙をむいた。
さらに豊橋、岐阜、松山に続き、訪れた全ての地方球場でアーチを披露。飛距離も知名度も、もはやローカルでは収まりきれない。21本のうち18本がソロで16発連続とめずらしいが、突如として飛び出すゲレ砲は主導権をたぐり寄せる突破口にもなっている。
ど派手な姿だけでもない。1回1死二、三塁では、決勝打となる先制の左犠飛。「高めの甘い球だったけど、少しバットが下からでてしまった」と不十分なスイングでも、最低限の仕事を果たすのが4番。渡米中のビシエドの来日が不透明な状況下、リーグ戦再開後4試合で13打数6安打、5打点と頼もしい。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201706/CK2017062802000116.html