2017年03月11日
翔太、開幕ローテへ進化
翔太、開幕ローテへ進化
2017年3月9日 紙面から

中日-巨人 先発し、6イニングを5安打1失点と好投した鈴木=岡崎市民球場で(武藤健一撮影)
4試合ぶりの勝利は劇的だった。中日は8日、巨人とのオープン戦(岡崎)に4-3で逆転サヨナラ勝ち。ドラフト2位新人の京田陽太内野手(22)=日大=が9回1死満塁から決勝の2点二塁打を放ち、あと1本が出ずに喫した3連敗のモヤモヤを打ち破った。投げては先発ローテーション候補の鈴木翔太(21)が6イニング1失点と好投した。
反省と成長。その相関関係を、マウンドで結び付けた。シーズン開幕の相手となる巨人打線に、ここぞで持ちこたえる。「自分のボールを投げれば抑えられるのが分かった」。先発の鈴木は淡々と、しかし、はっきりとした口調で言った。
克服すべきテーマは「我慢」。前回1日の日本ハムとのオープン戦(札幌ドーム)では、0-0の展開から先制を許した。5イニングで2失点で試合はつくったものの、森監督は負けない投手として一皮むけることを求めていた。
中6日で迎えた岡崎市民球場。1回に先頭・立岡の二塁打をきっかけに失点したが、1死一塁で迎えた阿部はフォークで空振り三振に。相棒の木下拓が二盗を封じ、併殺で切り抜けた。2回に味方打線が同点に。こここからが、昨季10勝の巨人・田口との我慢比べだった。
3回1死満塁の窮地で、長野をスライダーで遊ゴロ併殺打に。続く4回は1死一、二塁から、ギャレットを低めのフォークで思惑通り二ゴロ併殺打に仕留めた。「目の前の打者ひとりずつ打ち取ることだけを考え、ピンチでも最後は低めに投げられていた」。平常心のたまものだった。
6イニングで4併殺。最速142キロの威力は計80球投げても最後まで衰えなかった。ただ、打者23人のうち16人が初球でボール。カウントを悪くした結果の5安打4四死球の1失点に「まだまだ上のピッチングはできる」と自らに言い聞かせる。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201703/CK2017030902000114.html
2017年03月11日
京田、サヨナラ打!!
京田、サヨナラ打!!
2017年3月9日 紙面から

中日-巨人 9回裏1死満塁、京田が中越えにサヨナラ二塁打を放つ=岡崎市民球場で(金田好弘撮影)
岡崎市制100周年と銘打たれた記念試合で、平日昼間にもかかわらず8149人集まった三河の竜党の歓喜が爆発した。9回、1点差に追い上げ、なおも1死満塁となって打席には京田。3球目の甘く入ったスライダーを思い切りよく振り抜くと、打球は中堅手の頭上を越えて弾む。二塁に到達して勝利を確かめた後も、安堵(あんど)し、余韻を味わうかのようにゆっくりと残りの塁を回った。
ただ、試合後は笑顔はなかった。「まだオープン戦なので、しっかりとシーズンでも打てるようにやっていきたい」と、気を引き締める言葉を続けた。それも「毎日ゲームに出て、少しずついろんなことが起きてくれればいい」という森監督の意図を理解しているからこそだ。ここまでオープン戦全7試合に出場し、先発は5試合。21打席に立ち、この日の2安打で打率3割に乗った。前日7日の巨人戦(小牧)では右翼線を抜く三塁打を打ち「経験させてもらっているので、意味のある打席を重ねていきたい」と語っていた。守備でも2日の日本ハム戦から二塁を守り始め、この日は初めての三塁。着々とプレーの幅を広げ、結果もついてきている。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201703/CK2017030902000113.html
2017年03月11日
執念!!森采配
執念!!森采配
2017年3月8日 紙面から

中日-巨人2回裏無死一塁、左越え本塁打を放つ石岡(右)を迎える森監督=小牧市民球場で(武藤健一撮影)
開幕前哨戦は、黒星。中日は7日のオープン戦巨人戦(小牧)、4-6で敗れた。これでオープン戦3連敗で通算2勝4敗。森繁和監督(62)は2軍から合流させた石川駿内野手(26)を「9番・三塁」で即スタメンで使うなどチームに刺激を加え、最終回には2死満塁まで攻めたが、あと1本が出なかった。
強風が吹き荒れ、7回途中から小雪が舞い始めたほど悪条件の重なった3時間46分の戦い。中日ナインには寒さがより身に染みた試合となった。
これで4、5日のナゴヤドームでのロッテ2連戦に続き3連敗。悪い流れを変えるべく、森監督は執念の采配を振るった。
2点を追う9回裏、遠藤の安打、ゲレーロの四球で無死一、二塁となると、ゲレーロへの代走に捕手の加藤、打席には小技の光る左打者の溝脇を代打に送り、送りバントを成功させた。1死二、三塁となってこの日本塁打を放っていた石岡。結局あと1本が出なかったが、2死満塁まで攻めて最後まで声援を送っていたファンが最高潮に達する見せ場はつくった。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201703/CK2017030802000108.html
2017年03月11日
石岡、待ってました2ラン
石岡、待ってました2ラン
2017年3月8日 紙面から

2回裏無死一塁、石岡が左越え本塁打を放つ(武藤健一撮影)
打って、守って、開幕1軍へ猛アピールに成功だ。石岡がまずはバットでオープン戦初アーチを掛けた。2回無死一塁で大竹の投じた外角高めのシュートを振り抜く。高々と上がった打球を強風が後押ししてくれた。6戦連続安打は両翼92メートルある左翼の芝生席ギリギリに飛び込む同点2ランになった。
「うまく風に乗ったけど、しっかり自分のスイングで振り切ることができた。今やっていることを変えずに続けていきたい」
ナゴヤドームなら左飛か-。そんなイメージが頭に浮かんだのか、苦笑いを浮かべて本塁を踏んだ。しかし、左方向へ本塁打を放てたことに手応えを感じている。
オープン戦に入って絶好調だ。ここまで6試合で12打数6安打、打率5割。その裏には、中島や中村らスラッガーを育て上げた土井打撃コーチの指導がある。球に逆回転をかけて打球を飛ばす指導を受けている。「ボールが上がることが大事。逆方向に届いてくれたので魅力的だね」。期待の和製大砲候補の一発に名伯楽も相好を崩した。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201703/CK2017030802000107.html
2017年03月11日
周平、再び1軍へ チャンス逃すな!
周平、再び1軍へ チャンス逃すな!
2017年3月7日 紙面から

気合の入った表情で打球を追う=ナゴヤ球場で(黒田淳一撮影)
中日の高橋周平内野手(23)が、2軍の春季教育リーグに出場する。ソフトバンク戦(7~9日・タマスタ筑後)に備え、6日は福岡へと移動。ここまでのオープン戦では3試合に出場して6打数無安打。苦悩する周平が、2軍戦で巻き返す。
ナゴヤ球場で練習する2軍メンバーに、高橋がいた。そして福岡遠征へと出発した。「もう1回自分の力ではいあがってこい、と受け取るしかない。その通りだと思う」。首脳陣からは「打席に立ってこい」と言われて送り出された。本人の解釈は降格だが、ギリギリで踏みとどまるチャンスはある。
オープン戦では6打数無安打。森監督は4日のロッテ戦後、指名打者で4打席立ち、無安打に終わった高橋について「こういうのが生きてくればいい4打席になったかもしれない。それが出てこないと、下の方で4打席立たせた方がいいとみなすことも出てくる」と発言した。
森監督は、高橋を試合に出して育てるという方針を否定。ゲレーロと三塁のポジションを競わせ、実力で奪い取れと促してきた。しかし現状では打撃好調のゲレーロの存在が際立っており、高橋には十分な打席を与えることはできない。石岡、遠藤ら引き続き1軍で試したい選手もおり、指名打者を高橋にだけ使う余裕はない。小笠原2軍監督は「まず福岡に行って、試合に出る。3試合とは決まっていない」と説明。期限は設けない。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201703/CK2017030702000100.html
2017年03月11日
開幕予行演習 G叩くぞ!
開幕予行演習 G叩くぞ!
2017年3月7日 紙面から
昔も今も、竜党にとってG倒は至上の快感だ。中日は、7日から小牧と岡崎で巨人2連戦。大補強を敢行した宿敵との今季初激突にも、森繁和監督(62)は手の内をさらすことにためらいはない。堂々と“前哨戦”を制し、ペナントレースに勢いを付ける。
「こちらは最下位のチーム。隠すとか、そういうものはない。ほかのチームのことを言っても仕方ない」。2連戦の先発には開幕ローテを狙う小熊と鈴木を予定。ベテランの荒木はナゴヤ球場に残留することになるものの、ほぼ現時点でのベストメンバーをそろえる。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201703/CK2017030702000099.html
2017年03月11日
きょうから6人の先発候補を“一斉テスト”
きょうから6人の先発候補を“一斉テスト”
2017年3月7日 紙面から

(左)小熊(中)バルデス(右)ジョーダン 日付は登板予定、写真は黒田淳一撮影
竜投の先発争いが、いよいよ本格化する。2軍戦にも先発候補を送り込み、7日からの3日間で計5試合、6人の候補を“一斉テスト”する。
ゴングとなる7日の巨人戦(小牧)には小熊が先発予定だ。前回登板した2月25日の広島戦(北谷)では3イニングを無失点。5イニング程度のマウンドに備えてブルペンではスライダー、カーブ、フォークを交えて45球を投げた。「このまま緊張感を持ってアピールする立場。低く投げることを意識したい」。球のばらつきを改善して生き残る。
先発転向に挑戦中の又吉は8日の春季教育リーグ・ソフトバンク戦(タマスタ筑後)に登板する。2月25日の広島戦(北谷)で4イニングを1失点。「結果しか求めていない。先発で戦うステージに上がらないと」と気合を入れた。
開幕投手に名乗りを挙げている若松は9日のソフトバンク戦(同)に先発予定だ。ここまで実戦計2試合を無失点。しかし、最大2イニングしか投げておらず「最低5イニングは投げたい。制球や打者と駆け引きしつつ、結果を出したい」と長い投球回で試合をつくることにこだわる。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201703/CK2017030702000098.html
2017年03月11日
小笠原、術後初フリー打撃登板
小笠原、術後初フリー打撃登板
2017年3月7日 紙面から

明るい表情でウオーミングアップする小笠原(右)
左肘手術からの復帰を目指す中日・小笠原慎之介投手(19)が、7日にナゴヤ球場で術後初めてフリー打撃に登板する。ブルペンでの本格投球に続く、復帰への第2段階だ。「安定した投球フォームで、しっかりとストライクゾーンにボールを投げたい」とテーマを設定した。
昨年11月に遊離軟骨の除去手術を受け、沖縄・読谷での春季キャンプでもリハビリ組で別メニュー調整。当初目標にしていたキャンプ中のフリー打撃登板は延期されたものの、復帰プランからは大きく外れず、徐々にペースを上げてきた。
この日、ナゴヤ球場ではキャッチボールやランニングなどで汗を流し、「今のところは予定通りです。順調です」と明るい表情。それどころか、ウエートトレーニングの成果で腕回りも太もも回りもさらに強靱(きょうじん)さを増した。
7日はマウンドに上がり、打者との“対戦”が控えている。ナゴヤ球場に残留する荒木も打席に立つ予定だが、まだ変化球を解禁していない小笠原にとって闘争心を出す必要はない。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201703/CK2017030702000097.html
2017年03月11日
森監督、「原点回帰」もう一度
森監督、「原点回帰」もう一度
2017年3月6日 紙面から

ビシエドの前を通って引き揚げる森監督(中)
日曜日の惨劇を目の当たりにした指揮官が鬼と化した。中日は5日、ナゴヤドームで行われたロッテとのオープン戦で9失点の大敗を喫した。この日の観衆は3万1505人。名古屋市内の小学校を今春卒業する児童も招待し大いににぎわったが、終盤に投手陣が崩れ、期待を裏切る内容になった。怒り心頭の森繁和監督(62)は、あらためて「原点回帰」の意味を見つめ直すことを求めた。
試合の進行とともに竜党のタメ息が深くなり、ついには帰路につく人の列が通路に伸びた。見たくない光景-。8回、9回と失点を重ね、終わってみれば大差負け。「オープン戦とはいえ、(観客は)お金を払っているんだから」。森監督が口にしたのはファンに対する陳謝の思いだった。
「日曜日で子どもたちもたくさん来ている。卒業のお祝いというのもあった。そういうときに、こういうことをするのが、ゼロからのスタートなのか。みんな分かってくれているのか、聞きたい」
勝つことが一番ではある。ただ、負けることも避けられない。そんなとき、ファンの胸に何を残せるのか。13残塁で1点止まりだったとはいえ、攻撃陣はワクワク感を与える部分もあった。
象徴的なのが、無死から3連続安打をマークしながら無得点だった3回だ。京田、大島が二盗に失敗。続く荒木も果敢に仕掛け、今度は成功させた。珍しい3連続の盗塁企図。走塁改革を体現する野球にナゴヤドームは盛り上がった。
「昨年までは安打3本で0点だったこともある。それを考えれば、3つ盗塁死もアリ。ない方がいいけど、良い方に考える」。先の塁を狙う。安打で一、三塁とする場面も3度あった。「やることをやって、点を取れなかった」。あと1本が出なかったが、目指す方向性は明確に示した。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201703/CK2017030602000097.html
2017年03月11日
大野、反省と収穫
大野、反省と収穫
2017年3月6日 紙面から

中日-ロッテ 4回表無死、角中に三塁バント安打を許す大野=ナゴヤドームで(金田好弘撮影)
オープン戦で初先発した中日の大野にとって、反省と収穫が詰まったマウンドとなった。
課題に掲げたのは0―1で迎えた4回。1死一、二塁から、ロッテの6番以降に3連続適時打を浴びた。新外国人のダフィーと大嶺翔は変化球、江村には速球をいずれも芯で捉えられ「ずるずるといってしまった。4失点したが、シーズンなら(1回の)1点で止めないといけない」と表情を曇らせた。
角中のセーフティーバントと野選でピンチを広げられる不運な面はあった。それでも、開幕投手に立候補している左腕エースには好内容が求められる。森監督は「あそこは踏ん張らないといけない。課題が見えた」とあえて突き放した。
4イニング4失点の結果は不本意だったものの、投球には手応えを感じた。「少しアバウトな部分はあったが、3回からはいい感じで速球をコースに投げられた。4イニングを投げられたことも良かった」。2回までは最速143キロだった球速も3回は146キロ、4回は145キロと数字を伸ばした。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201703/CK2017030602000096.html