2017年03月21日
大野、2年連続2度目の開幕“投選”
大野、2年連続2度目の開幕“投選”
2017年3月19日 紙面から

中日-オリックス 8イニング3安打無失点と好投した先発の大野=ナゴヤドームで(河口貞史撮影)
指揮官の信頼に力投で応えた。中日・大野雄大投手(28)が18日、対オリックス・オープン戦(ナゴヤドーム)に先発し「ほぼ完封」の8イニング3安打無失点と安定した投球を披露した。16日に2年連続の開幕投手指名を受けていたという左腕が、森繁和監督(62)の選択に誤りのないことを実証してみせた。
堂々と相手を牛耳り、淡々とアウトを重ねていく。その姿に、もはや誰も文句の付けようがなかった。オープン戦3度目の先発となった大野は8イニング103球を投げ、三塁を踏ませない3安打無四球。6回2死までは前回登板だった11日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)を再現するパーフェクトピッチングを披露した。そして試合後、2年連続の2度目の開幕投手に指名されていたことを明かした。
だからこそ、0を並べなければいけない試合だった。相手も絶対エース金子。開幕戦での巨人の菅野との投げ合いの予行演習と位置付け、「先に点をやってはいけないとすごく意識した」。8回2死から若月に二塁打を打たれ、続く駿太はこの試合初安打を許した左打者。それでもマウンドに向かった捕手の木下拓と呼吸を合わせ、インコースをえぐるツーシームとフォークで打ち取った。
御礼代わりの快投だ。16日の練習中、外野を走っていた大野に森監督が声をかけた。「おまえ開幕行くのか?」。突然の問いにも「ハイ、行きます」と即答。すると「じゃあ行け」と了承された。18日の投球次第で決まると考えていた大野にとっては、思わぬタイミングでの吉報だった。
昨オフに指揮官が立候補を促し、手を挙げていたのは大野と若松の2人。15日の西武戦(メットライフドーム)で若松が5イニング5失点だったことで、森監督が決断したとみられる。大野も「監督の性格上、当初は僕はないかなと思っていた。自分で言って、結果を出して、つかみ取れたと思う」と、競争を勝ち抜き手に入れた勲章を誇った。
大役を担うだけの責任と自覚がある。大野が快投した11日、9回を任された新人の笠原が4失点し、逆転サヨナラ負けした。ぼうぜんとする姿を見た大野は「あのままだと何も切り替えられない」と直感。その夜、田島、佐藤とともに博多の夜に連れ出した。技術的なアドバイスは田島に任せ、名物の鉄鍋ギョーザに舌鼓を撃ち、次の日へと気持ちを切り替えさせた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201703/CK2017031902000100.html
2017年03月21日
小笠原、最短で28日復帰
小笠原、最短で28日復帰
2017年3月19日 紙面から

シート打撃で投げる小笠原=ナゴヤ球場で(金田好弘撮影)
昨年11月に左肘を手術した中日・小笠原慎之介投手(19)が18日、ナゴヤ球場で術後初めて実戦形式のシート打撃に登板した。2イニング分で打者11人に計32球。「7、8割の力」ながら、直球の最速は144キロを計測した。今後1週間は投げ込みを重ね、最短で28日のウエスタン・リーグ交流戦の楽天戦(ナゴヤ)での実戦復帰を見据える。
もう、はやる気持ちは隠さない。「早く試合で投げたい」。実戦復帰への最終段階となるシート打撃を順調に終えたからこそ、言い切れる。ウエスタン・リーグの試合後に用意してもらったマウンドで、小笠原が臨戦態勢に入った。
「投げるバランスと実戦感覚をよみがえらせること」がテーマ。力は抑え気味で「7、8割くらい」だったが、スピードガンは最速144キロを表示した。1イニング目の2死三塁では、ドラフト3位の石垣に追い込んでから内角への直球を投げ込み、微動だにさせなかった。
2イニング目は四球と野手の失策で2死一、二塁を招き、石垣と高橋に連続適時打を浴びた。打者11人で3安打1奪三振1四球の3失点でも、求めたのは結果よりも内容。5球投げたカーブでストライクは取れなかったが「思ったより良かった。次にどう生かすか」と振り返った。
首脳陣は納得の表情。2軍の高山投手コーチは「順調に来ている。次の1週間で投げるスタミナをつけて、良ければ早くて3月下旬に短いイニングを投げてみることになる」と示唆。連投や100球超の投げ込みを経て、早ければ28日のウエスタン・リーグ交流戦の楽天戦(ナゴヤ)で登板する可能性が出てきた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201703/CK2017031902000099.html