2017年03月11日
森監督、「原点回帰」もう一度
森監督、「原点回帰」もう一度
2017年3月6日 紙面から

ビシエドの前を通って引き揚げる森監督(中)
日曜日の惨劇を目の当たりにした指揮官が鬼と化した。中日は5日、ナゴヤドームで行われたロッテとのオープン戦で9失点の大敗を喫した。この日の観衆は3万1505人。名古屋市内の小学校を今春卒業する児童も招待し大いににぎわったが、終盤に投手陣が崩れ、期待を裏切る内容になった。怒り心頭の森繁和監督(62)は、あらためて「原点回帰」の意味を見つめ直すことを求めた。
試合の進行とともに竜党のタメ息が深くなり、ついには帰路につく人の列が通路に伸びた。見たくない光景-。8回、9回と失点を重ね、終わってみれば大差負け。「オープン戦とはいえ、(観客は)お金を払っているんだから」。森監督が口にしたのはファンに対する陳謝の思いだった。
「日曜日で子どもたちもたくさん来ている。卒業のお祝いというのもあった。そういうときに、こういうことをするのが、ゼロからのスタートなのか。みんな分かってくれているのか、聞きたい」
勝つことが一番ではある。ただ、負けることも避けられない。そんなとき、ファンの胸に何を残せるのか。13残塁で1点止まりだったとはいえ、攻撃陣はワクワク感を与える部分もあった。
象徴的なのが、無死から3連続安打をマークしながら無得点だった3回だ。京田、大島が二盗に失敗。続く荒木も果敢に仕掛け、今度は成功させた。珍しい3連続の盗塁企図。走塁改革を体現する野球にナゴヤドームは盛り上がった。
「昨年までは安打3本で0点だったこともある。それを考えれば、3つ盗塁死もアリ。ない方がいいけど、良い方に考える」。先の塁を狙う。安打で一、三塁とする場面も3度あった。「やることをやって、点を取れなかった」。あと1本が出なかったが、目指す方向性は明確に示した。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201703/CK2017030602000097.html