2017年08月12日
竜6連敗 覇気がない
竜6連敗 覇気がない
2017年7月29日 紙面から

中日-阪神 阪神に完敗しベンチでがっくりの中日ナイン(小沢徹撮影)=ナゴヤドームで
踏ん張りどころなのは分かっている。心に誓う決意と眼下に広がる結果の乖離(かいり)が止まらない。なすすべもなく今季4度目の零封負けで、ワーストタイの6連敗。これで借金は今季最多の13に膨らんだ。
「神宮のことは忘れろ、どこかにしまっておけと言ってあるけど、こういう風になったら嫌だなと思っていた形になった」。森監督は見せ場なく終わった試合を振り返った。この日はバルデスが序盤に4点を失い、重苦しいムードに。それにつられるかのように打線も沈黙。10点差を逆転されたヤクルト戦(神宮)以降2試合でわずか2得点。すべての歯車がかみ合わない。まさに負の連鎖が続いている。
先発が粘って、リリーフをつないでいくのが本拠地の勝ちパターン。しかし、5回に代打を送らなければならない展開では苦しい戦いになるのも当然だ。指揮官は「バルデスは立ち直る兆しはあったけど、チャンスはそうないし、打順の巡りで代えた。本当はもう1、2イニング投げてほしいところ」と胸の内を語った。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201707/CK2017072902000116.html
2017年08月12日
京田、連続試合安打「11」で止まる
京田、連続試合安打「11」で止まる
2017年7月29日 紙面から

1回裏無死、京田が空振り三振に倒れる
リードオフマンから、めずらしく快音が聞こえなかった。ドラフト2位の京田が4打数無安打に終わり、連続安打が11試合でストップ。残り2試合となった7月の打率は2割8分9厘に落としたが、3カ月連続3割超えとチームの連敗脱出に向け、すぐ切り替えた。
阪神の先発・秋山には、これまで13打数5安打と好相性だったが「同じボールでやられた。2打席目が全てです」。1ストライクからフォークを打ち損じて二ゴロになった3回を悔やんだ。計15打数6安打4打点だった前カードのヤクルト戦(神宮)からひと休みにも「こういうこともある」と前を向く。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201707/CK2017072902000115.html
2017年08月12日
納涼どころか寒過ぎる
納涼どころか寒過ぎる
2017年7月29日 紙面から

中日-阪神 8回裏の中日の攻撃が三者凡退に終わり、がっくりする浴衣を着たファン=ナゴヤドームで(小沢徹撮影)
神宮の悪夢を引きずったのか。27日までのヤクルト3連戦(神宮)で3タテを食らい、戻った本拠地。竜打線はチャンスこそつくっても、生かせない。2、5、7回と3度得点圏に走者を進めた好機を逃した。6安打を放ちながらも連打はゼロ。夏本番なのに無得点のお寒い打線。本塁が遠く、今季4度目の零封負けを喫した。
負のムードを打破しようと、チームはこの日、3選手を入れ替えた。野手では木下拓、野本に代わって杉山、遠藤を昇格させた。試行錯誤の中にも、昇格組が結果を残したことが希望の光だ。7回2死一塁。「何かいいものが出てくればね」と、森監督が杉山とともに野手で期待を寄せていた一人の遠藤が、内角低めのカットボールをうまくさばいて右前打にした。6月18日の西武戦(ナゴヤドーム)以来、約1カ月ぶりに「H」ランプをともし「とにかく結果を出したい。チームが勝ってナンボの世界。勝てるように貢献したい」と鼻息は荒い。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201707/CK2017072902000114.html
2017年08月12日
投壊竜、最近5試合で49失点
投壊竜、最近5試合で49失点
2017年7月28日 紙面から

ヤクルト-中日 6回裏1死満塁、山田の飛球を左翼手野本が落球し三走坂口(中)の生還を許す丸山。左は二走山崎=神宮球場で(北田美和子撮影)
どっちが最下位か分からない。中日は27日、敵地・神宮でヤクルトに大敗。5連敗で借金は今季最多タイの12に膨れ上がった。この3連戦は10点差を逆転される歴史的敗戦もあり、投壊も同然。この苦境をどう乗り越るか? 0Bの本紙評論家、井上一樹さんにも熱く語ってもらった。
竜の脚が夏の泥沼にドップリとはまった。7月2度目の5連敗。いくら敵地とはいえ、最下位相手に同一カード3連敗を喫した。この3連戦はバレンティンへの4被弾を含めて計31失点。一時は3まで減らしていた借金は、今季最多となる5月17日以来の12まで戻ってしまった。
竜投の崩壊。神宮の三塁ファウルゾーンを歩く竜戦士の頭上から、ファンの声が直に響く。「次は勝ってくれ!」。「応援しています!」。悲鳴にも似た激励の中には、一部酔客の罵声も交じる。9点、11点、この日は11点を失った。
この日の試合前、神宮に姿を見せた首脳陣、選手、スタッフ全員がブルペン付近に集合した。その輪の中心で森監督が声をかける。約3分間。球史に残る「10-0」から逆転負けを喫した反省も忘れることなく、前を向く。原点をかみしめて臨んだ一戦だった。
しかし、立ち上がりから流れを引き寄せることに失敗した。初回に迎えた無死一、二塁の先制機を逃し、先発の小熊は崩れる。2番手丸山、続く笠原のルーキーコンビも気分よく飛び回るツバメを打ち取ることができなかった。
2日連続で大量得点を奪ってきた攻撃陣も、この日は不発に終わった。26日に右手甲付近に死球を受けたゲレーロを欠く中、野本を2015年6月4日の西武戦(ナゴヤドーム)以来となる外野で起用。ある程度の守備面でのリスクは覚悟の上で、アンダースロー対策を組んだ。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201707/CK2017072802000104.html
2017年08月12日
京田100安打 ルーキー99年・福留以来9人目
京田100安打 ルーキー99年・福留以来9人目
2017年7月28日 紙面から

ヤクルト-中日 2回表2死二、三塁、京田が左前適時打を放つ=神宮球場で(小沢徹撮影)
竜に舞い降りた希望の光が、また輝きを足した。歴史的な大逆転負けから一夜。重苦しい空気も、ドラフト2位の京田には関係ない。2点を先制された直後の2回2死二、三塁。外角の変化球を巧みにバットで合わせ、左前へと転がした。
「チャンスだったので、何とか走者を返したかった。点が取れて良かったです」。3試合連続打点となる適時打は、今季100安打目。中日の新人では1999年の福留(現阪神)以来、18年ぶり9人目で、出場91試合目の大台は2リーグ分立以降では最も速い。
1回に11試合連続安打となる右前打でリーチをかけ、足踏みすることなく3桁へ。さらに第3打席も低めの変化球を左に落とし、今季9度目の猛打賞を決めた。新人での史上最多は巨人・長嶋(現巨人終身名誉監督)の14度。それすら依然として上回るペースで突き進む。
試合前には、グラウンドを訪れた恩師2人から激励を受けた。日大の仲村恒一監督と、青森山田高で当時野球部長だった五十嵐康朗さん。ほんの数分だったが、言葉を交わした。守備のいろはを教わった高校時代。そして今春巣立ったばかりの大学では、今に通じる打撃の意識を培った。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201707/CK2017072802000102.html
2017年08月12日
小熊、救世主になれず
小熊、救世主になれず
2017年7月28日 紙面から

ヤクルト-中日 3回裏無死、中日・小熊はバレンティン(左)に左越え本塁打を打たれる=神宮球場で(北田美和子撮影)
歴史的逆転劇の勢いそのままに向かってくるヤクルト打線を止められなかった。今季初登板となった先発小熊にとっては悔しさだけが残るマウンドになった。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201707/CK2017072802000098.html
2017年08月12日
神宮の悲劇 10点差7回から逆転負け
神宮の悲劇 10点差7回から逆転負け
2017年7月27日 紙面から

ヤクルト-中日 10回裏1死、伊藤(手前)が代打大松(中央)に右越えサヨナラ本塁打を打たれる=神宮球場で(北田美和子撮影)
ま、ま、まさかの展開だった。中日は26日のヤクルト戦(神宮)で今季初の2桁得点を記録し6回まで10-0。ところが、先発の大野雄大投手(28)が2ラン2発を浴び、救援陣もつかまり8回に同点にされ、延長10回サヨナラ負け。10点差の逆転負けは、プロ野球史上最大タイで4度目の惨劇となった。
無情の雨が竜戦士の心と体を冷やしていく。2試合連続のサヨナラ負けで今季4度目の4連敗。それ以上に大きな衝撃が残る。6回を終わって10点の大量リード。あとは悠々と逃げ切り-のはずだった。それが、終わってみれば11失点。「まさか」と言うしかない惨劇を味わった。
10回1死。2イニング目に入った伊藤が投じた初球147キロを大松に捉えられた。打球は右中間のフェンスを越える。「自分の力のなさ、甘さが出ました」。今季ブルペンで重要な役割を担うまでに復調した右腕は、痛恨のサヨナラ被弾に言葉を絞り出した。
序盤、中盤と順調にリードを広げ、今季初の2桁得点。これでも十分ではないと言うのなら、今の竜に安全圏はないということになる。プロ野球最大に並ぶ10点差の逆転劇。「10-0」からはセ・リーグ初の屈辱だ。
ケチのつき始めは先発の大野だ。7回から2イニング連続で2ランを被弾。ここまでは、まだ仕方がない。しかし、8回にバレンティンに左中間席に運ばれた直後の山田に与えた四球。これを危険信号と見たベンチは降板を決めた。
ただ、続く福谷も傾いた流れを止められない。四球と2安打でバトンタッチ。通算949試合登板の歴代最多記録にあと2となった岩瀬は、左2人に連打を許した。25日に46球を投げた連投の又吉も四球と連打を浴び、わずかに2イニングで10点の貯金が底を突いた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201707/CK2017072702000120.html
2017年08月12日
5回までに今季初の10点取ったのに
5回までに今季初の10点取ったのに
2017年7月27日 紙面から

ヤクルト-中日 2回表無死二塁、藤井が右越えに2ランを放ち、笑顔で二塁に向かう=神宮球場で(北田美和子撮影)
試合3時間前まで雨が降っていた神宮。だが、竜戦士のバットは湿っていなかった。前夜の8得点に続き、この日は今季初の二桁得点を叩きだした。打線を牽引したのは、ビシエドと藤井の5、6番コンビだった。
まずは2回。先頭のゲレーロが放った左中間への当たりをヤクルト外野陣がお見合い。幸運な形で、得点圏に走者を置くと、ビシエドが144キロの初球をとらえた。右中間を深々と破る適時二塁打に「いい準備をして打席に入れたので、初球から積極的に打っていけたよ」とうなずいた。
藤井も続いた。2球目まではバントの構えを見せていたが、3球目は一転して強振。142キロを振り抜くと、打球は右翼席に飛び込んだ。6月7日のロッテ戦(ZOZOマリン)以来となる3号2ラン。今季のヤクルト戦で、38打数14安打で打率3割6分8厘の高打率を残している背番号4は「走者二塁だったので、引っ張ろうと思っていましたが、最高の結果になりました」と振り返った。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201707/CK2017072702000119.html
2017年08月12日
大野、完封ペース一転5失点KO
大野、完封ペース一転5失点KO
2017年7月27日 紙面から

8回裏無死一塁、投手交代でマウンドを降りる大野(手前)(小沢徹撮影)
完封ペースから一転、大逆転負けへのキッカケを相手に与えてしまった。最大10点差。先発大野にとって、余裕の一人旅のはずだった…。
「うしろの投手や野手に申し訳ない。ただただ、それだけです」。8点リードの8回。無死一塁からバレンティンに低めの直球をとらえられ、2ランを浴びた。それでもまだ6点差。慌てる点差ではない。しかし、続く山田に四球を与えると、ここでベンチは動いた。これがすべての惨劇の始まりだった。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201707/CK2017072702000118.html