2017年08月19日
岩瀬、最多試合登板に王手
岩瀬、最多試合登板に王手
2017年8月3日 紙面から

DeNA-中日 DeNA戦に2番手で登板した岩瀬=横浜スタジアムで(篠原麻希撮影)
中日・岩瀬仁紀投手(42)がプロ野球最多試合登板に王手をかけた。2日のDeNA戦(横浜)で、9回2死無走者から4-4の同点に追い付いた直後に、948試合目の登板。1イニングを投げ3試合ぶりの無失点で、延長戦となり、4-4で引き分けた。
粘った。耐えた。降雨による中断を含め、4時間47分に及んだ激闘。竜が9回2死走者なしから2点差を追いつき、4月21日のDeNA戦以来となる今季4度目の12回ドロー。9回からの4イニングは救援4投手による無失点リレー。その先陣を切ったのは鉄腕左腕だ。
仕事を終えた岩瀬が息を吐く。「追いついたらいくということは言われていたので、問題なく投げることができた。負けなくて良かったです」。NPB歴代最多となる通算949試合の登板記録に王手をかけたマウンドは、攻撃陣の驚異の粘りで同点とした直後の9回だった。
1球が勝負を分ける。最も大事なのは「入り」だ。数々の修羅場をくぐり抜けてきた大ベテランは、よく心得ている。先頭の梶谷に対して低めの変化球でタイミングを外し、1球で中飛に打ち取った。倉本には切れ味鋭いスライダーで空振り三振。桑原も三ゴロに仕留めた。1安打を許したものの、落ち着いて3つのアウトを奪った。
7月29日まで7連敗を喫したチームの中で、岩瀬自身も苦しみを味わっていた。同25日のヤクルト戦(神宮)では2安打を許し、走者を残して降板した。続く26日の同カードは10点差の大逆転負け。難所を託された岩瀬も左打者2人に安打を喫し、流れを止めることができなかった。それ以来となる中6日の登板。1イニングをきっちりと投げきったのは12日の阪神戦以来のことだった。
19年のプロ人生。何度も苦難を味わい、正面から向き合ってきた。一時は「楽しむ野球」を考えたこともある。「最後ぐらいは楽しくやってみたい」。しかし、戦場に立つ男の本能は、それを許さなかった。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201708/CK2017080302000119.html
2017年8月3日 紙面から

DeNA-中日 DeNA戦に2番手で登板した岩瀬=横浜スタジアムで(篠原麻希撮影)
中日・岩瀬仁紀投手(42)がプロ野球最多試合登板に王手をかけた。2日のDeNA戦(横浜)で、9回2死無走者から4-4の同点に追い付いた直後に、948試合目の登板。1イニングを投げ3試合ぶりの無失点で、延長戦となり、4-4で引き分けた。
粘った。耐えた。降雨による中断を含め、4時間47分に及んだ激闘。竜が9回2死走者なしから2点差を追いつき、4月21日のDeNA戦以来となる今季4度目の12回ドロー。9回からの4イニングは救援4投手による無失点リレー。その先陣を切ったのは鉄腕左腕だ。
仕事を終えた岩瀬が息を吐く。「追いついたらいくということは言われていたので、問題なく投げることができた。負けなくて良かったです」。NPB歴代最多となる通算949試合の登板記録に王手をかけたマウンドは、攻撃陣の驚異の粘りで同点とした直後の9回だった。
1球が勝負を分ける。最も大事なのは「入り」だ。数々の修羅場をくぐり抜けてきた大ベテランは、よく心得ている。先頭の梶谷に対して低めの変化球でタイミングを外し、1球で中飛に打ち取った。倉本には切れ味鋭いスライダーで空振り三振。桑原も三ゴロに仕留めた。1安打を許したものの、落ち着いて3つのアウトを奪った。
7月29日まで7連敗を喫したチームの中で、岩瀬自身も苦しみを味わっていた。同25日のヤクルト戦(神宮)では2安打を許し、走者を残して降板した。続く26日の同カードは10点差の大逆転負け。難所を託された岩瀬も左打者2人に安打を喫し、流れを止めることができなかった。それ以来となる中6日の登板。1イニングをきっちりと投げきったのは12日の阪神戦以来のことだった。
19年のプロ人生。何度も苦難を味わい、正面から向き合ってきた。一時は「楽しむ野球」を考えたこともある。「最後ぐらいは楽しくやってみたい」。しかし、戦場に立つ男の本能は、それを許さなかった。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201708/CK2017080302000119.html