2017年04月25日
ゲレーロとビシエドに突貫工事 異例の首脳陣総出
ゲレーロとビシエドに突貫工事 異例の首脳陣総出
2017年4月25日 紙面から

森監督(手前左から2人目)とコーチ陣が見つめる中、打撃練習するビシエド(同右)とゲレーロ(後方)=ナゴヤドームで(布藤哲矢撮影)
頼む、覚醒してくれ!! 中日のアレックス・ゲレーロ内野手(30)とダヤン・ビシエド外野手(28)が24日、ナゴヤドームでの指名練習に参加。不振脱出に向け、森繁和監督(62)を筆頭に首脳陣総出で突貫工事を施された。対照的に、打率3割9分8厘と絶好調の大島洋平外野手(31)は、月間安打の球団記録、さらに日本記録へ向け虎視眈々(たんたん)だ。
もうなりふり構ってはいられない。2人の打率が急降下し始めたのは12日のヤクルト戦(神宮)。そこからの11試合でゲレーロは32打数4安打1打点、ビシエドは43打数3安打2打点と超低空飛行が続く。土井、波留両打撃コーチも映像分析などを駆使してスランプを脱出させようと手を尽くし、時折兆しはあったものの、復調とは言い難い。そこでこの日、外国人では異例となる指名練習に参加させ、首脳陣総出による“突貫工事”が施された。
まずは4番を外れたこの5試合でも、わずか1安打8三振と苦しむビシエドだ。フリー打撃が終わると、近づいた森監督とリナレス巡回コーチによる打撃指導が開始。指揮官が愛用する青いノックバットを手渡すと、ビシエドは右翼ポールめがけて約30分間、長距離ノックを打ち始めた。
その意図を説明したのは、WBCで小久保監督の参謀役も務めた奈良原内野守備走塁コーチだ。「自分が上げるボールとトップとの距離がつかめたり、リズムを取って振れるので、監督がやらせたのだと思う」。ソフトバンクの長谷川なども取り入れている練習法だというが、投手出身の森監督が直接打撃指導に乗り出すこと自体が、異例中の異例。ビシエドも「ノックバットを使うのは初めて。投手はバッターのことをよく見ているし、とても良い練習方法だと思う」とただ感謝した。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201704/CK2017042502000101.html
2017年04月25日
こちら絶好調 大島いける球団記録月間42安打
こちら絶好調 大島いける球団記録月間42安打
2017年4月25日 紙面から

ファンクラブユニホームを着て「大島洋平デー」をPRする大島(布藤哲矢撮影)
こちらは死角は見当たらない。大島の4月の安打数は34。リーグ打率トップをひた走る安打製造機は、1954年に西沢道夫、64年に高木守道がマークした月間安打の球団記録42を射程圏内にとらえている。
今月は残り6試合。いまの大島の勢いなら、リーグ記録の村田(46本)、はたまた日本記録のイチロー(48本)超えも夢ではない。その大島も「いけるところまでいくだけです。頑張りますよ」と気合十分。「自主トレのときからやってきていることを出せている」と自信をみなぎらせた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201704/CK2017042502000102.html
2017年04月25日
翔太、きょう1軍昇格
翔太、きょう1軍昇格
2017年4月25日 紙面から

1軍に合流し笑顔で練習する鈴木(布藤哲矢撮影)
中日・鈴木翔太投手(21)が24日、ナゴヤドームでの1軍練習に合流した。25日のヤクルト戦(豊橋市民)から出場選手登録され、ブルペン待機の予定。中継ぎで存在感を示せば、30日の阪神戦(甲子園)での先発、さらにはプロ初勝利も見えてくる。
開幕から、もうすぐ1カ月。「いつ呼ばれてもいいようにやってきました」。キャッチボールなどで汗を流し、確かな自信を宿した鈴木が言い切った。シーズンでは2015年9月以来、1年半ぶりに味わう1軍の舞台。昨秋から首脳陣が一目置く成長ぶりを見せ、今春のキャンプでも期待の若手の筆頭格としてアピールを続けてきた。しかし、ローテ争いの佳境だったオープン戦終盤に失速。悔しさを押し殺し、2軍で刃を研いだ。
「無駄な動きが多かった」と投球フォームを見つめ直し、力みでテークバックが大きくなりすぎていた点を修正。「力を入れなくても指にかかったボールがいく」と、20日のウエスタン・リーグのソフトバンク戦(タマスタ筑後)で6イニングを1安打無失点と好投した。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201704/CK2017042502000104.html
2017年04月25日
バルデス、先発初星
バルデス、先発初星
2017年4月24日 紙面から

DeNA-中日 8回裏2死一、三塁、石川を三ゴロに打ち取り、手をたたいて喜ぶバルデス(北田美和子撮影)=横浜スタジアムで
ついに報われた。中日は23日のDeNA戦(横浜)に1-0で勝利。開幕から奮投を続けてきたラウル・バルデス投手(39)がこの日も8回まで散発4安打に抑え、チームは開幕20試合目にして初めて先発投手が白星を手にした。野手では亀沢恭平内野手(28)が終盤のピンチに好守。必死につかんだスミ1の勝利を、巻き返しのきっかけにしたい。
どんなときでも文句一つ言わずに腕を振ってきた。チームメートもファンもみんな知っている。「やっと勝てました」。左翼席から降り注がれる声援に両手を挙げて応える姿がグッとくる。報われた。開幕20戦目にして初めて先発に白星がついた。突き抜けるようなハマの青空をバックにバルデスの笑顔が映えた。
今季2度目となる中4日でのマウンドだったが、すこぶる快調だった。「低めにボールを集めることができた」。一発の危険度が高い球場で、高低左右をうまく使い、ゼロを重ねた。序盤からテンポ良く、3回までパーフェクト。1点リードの8回には2死一、三塁のピンチを招いたが、石川を外角直球で三ゴロに。1回にもらった先制点を守り切り、田島にバトンをつないだ。
ここまで登板4試合はすべてクオリティースタート(先発で6イニング以上投げ、自責点3以下)。それでも白星は一つもなし。「勝ちたいって気持ちはあるけど、いい投球をしてだめなら仕方ない。いつかはと思っていたよ」。その『いつか』がようやく訪れた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201704/CK2017042402000095.html
2017年04月25日
平田、初回犠牲フライで5戦連続打点
平田、初回犠牲フライで5戦連続打点
2017年4月24日 紙面から

DeNA-中日 1点を守り切り勝利、笑顔で迎えられる平田(中央)らナイン(小沢徹撮影)=横浜スタジアムで
◆中日1-0DeNA 虎の子の1点を背番号6のバットが生み出した。前日22日のDeNA戦(横浜)で大差の敗戦ショックを振り払うように、平田が貴重な一打を放った。
「内野が前進していたので、最低でも犠牲フライというシンプルな気持ちで打つことができました」。
チャンスはいきなりやってきた。1回1死二、三塁。1ボール2ストライクからクラインの131キロカットボールに食らいついた。高々と舞い上がった白球は右翼・梶谷のグラブに収まる。三塁走者の京田がタッチアップして本塁に生還する先制犠飛。終わってみればこれが決勝点となった。
自身の記録に並んだ。平田は19日の阪神戦(ナゴヤドーム)に4番でスタメン出場して以来、5試合連続打点をマーク。2015年5月2日のDeNA戦(同)から同6日の阪神戦(甲子園)以来の自己最長タイ。約2年ぶりの出来事にも「納得していない。ただ、もっと打ちたい」と平田。最低限の仕事でチームの勝利には貢献できた。だが3回に四球で出塁したものの、6回と8回はいずれも凡退。4試合ぶりの無安打に終わり、笑顔はほとんどなかった。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201704/CK2017042402000094.html
2017年04月25日
タジ魔神、完全締め
タジ魔神、完全締め
2017年4月24日 紙面から

DeNA-中日 9回裏2死、ロペスを三ゴロに打ち取りガッツポーズの田島=横浜スタジアムで(小沢徹撮影)
タジ魔神が盤石の完全締めだ。1-0の9回。この状況を任せる男は、田島以外にありえない。梶谷をスプリットで空振り三振、筒香とロペスをともに三ゴロ。DeNAが誇る中軸をピシャリ。今季初めて1点差を逃げ切った。
「四球でも構わないというぐらいの気持ちで、一発だけは警戒していました。プレッシャーもありましたけど、バルデスに勝ちが付いてよかったです」
大仕事を終えた右腕はホッと一息。緊迫のシチュエーションだった。当然ではあるが、最も気を付けなければならないのは長打。細心の注意を払い、左右にボールを散らし、キッチリと低めにボールを集めた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201704/CK2017042402000093.html
2017年04月25日
若松厳罰 試合中に名古屋へ強制送還
若松厳罰 試合中に名古屋へ強制送還
2017年4月23日 紙面から

DeNA-中日 2回裏2死一、二塁、桑原(奥左)に2号3ランを打たれた先発若松=横浜スタジアムで(北田美和子撮影)
3連勝の夢は、序盤で消えた。中日は22日のDeNA戦(横浜)で、1回に新4番・平田良介外野手(29)が先制打を放ったものの先発の若松駿太投手(22)が3イニング7失点と炎上。今季初といってもいい大敗を喫した。森繁和監督(62)はチーム全体に悪影響を与えかねない失態に、右腕を名古屋へ強制送還させる非常措置を取った。
序盤で終わった。先発の若松が大炎上。2回に一挙5点を失い、3回も先頭打者への四球から2点を献上した。3イニングでKO。結果的に今季最多11失点で大敗し、借金は再び6。背信の右腕は試合中に横浜スタジアムから名古屋に強制送還された。
「これだけはやりたくないね。こういうゲームだけは。打つ手がなくなるし、他の投手にも負担になる」。森監督の表情には怒りと悲しみが同居した。「1イニングでああいうふうにやるのは、投手として本当に情けない。先発投手としては失格」
悪夢のような2回だった。1死からロペスに左翼フェンス直撃の二塁打を許すと、2死後に戸柱に逆転2ラン。さらに8番柴田、9番石田の連打でつながれ、桑原には甘く入った直球を左翼席に運ばれた。1イニングに2発を浴び、痛恨の5失点だ。
3回にも2本の長打で加点されると、わずか60球で降板指令。「狭い球場だと分かっていたのですが、それでも高めにいってしまった。練習するしかないです」と球団広報を通じてコメントを残し、試合中に球場から姿を消した。
これで、先発投手は開幕から19試合連続で勝ち星がない。ただ、クオリティースタート(6イニング以上、自責点3以下)が11試合あることで分かるように、打線の援護がなくても何とか踏ん張ってきた試合も多かった中で、この日は内容が異なる。指揮官は「こういうゲームは年に何回かあるよ。でも、今の時期にやることではない」と語気を強めた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201704/CK2017042302000108.html
2017年04月25日
平田、3戦連続マルチ
平田、3戦連続マルチ
2017年4月23日 紙面から

DeNA-中日 6回表1死三塁、平田が右中間に適時二塁打を放つ=横浜スタジアムで(北田美和子撮影)
◆DeNA11-4中日 力まず、緩まず。打席での一つ一つの所作がゆったりとみえる。「自分の間合いで立てていますね」。これぞ好調のサイン。そして好球必打で広角に打ち分ける。4番・平田の存在感が日に日に増している。
まずは1回2死一塁。1ボール2ストライクから甘く入った142キロ直球を振り抜いた。打球は高らかと舞い上がり、左翼フェンスに直撃。「ほしいところで一本が出ました。先制できたのは良かった」。スタートを切っていた一塁走者・大島が本塁へかえり、先制の適時二塁打となった。6回には1死三塁から外角高めの直球を右中間へライナーで運び、適時二塁打に。左へ右へ、自在に打球を飛ばしている。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201704/CK2017042302000107.html
2017年04月25日
阿部、チャンスに一撃
阿部、チャンスに一撃
2017年4月23日 紙面から

6回表2死二塁、阿部が中前に適時打を放つ(小沢徹撮影)
「6番・三塁」で先発出場した阿部が今季初打点を挙げた。2-9の6回2死二塁で中前適時打。「(先発で)緊張していたが、とりあえず安打が出たので良かった」と話したものの、チームが大敗したこともあり笑顔はなかった。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201704/CK2017042302000106.html
2017年04月25日
平田、9回2死で起死回生弾
平田、9回2死で起死回生弾
2017年4月22日 紙面から

DeNA-中日 9回表2死、右越えに同点本塁打を放った平田(七森祐也撮影)=横浜スタジアムで
中日は21日のDeNA戦(横浜スタジアム)を延長12回、2-2で引き分けて今季初の3連勝はお預けとなった。1-2で迎えた9回2死の崖っぷちから4番・平田良介外野手(29)が右越えへ起死回生の4号同点ソロ。今季6度目となる延長戦に持ち込む粘りを見せたものの、両軍追加点なく引き分けた。竜打線は好投した先発・又吉克樹投手(26)を援護し切れず、先発投手の「勝ちなし」は開幕以来の18戦連続となった。
4番が打てば、チームは負けない。平田がふた振りで証明してみせた。今季6度目の延長戦。引き分けに持ち込めたのは、背番号6のバットにほかならない。連夜のアーチで左翼席に陣取る竜党を沸かせた。
危機を救った。敗色ムード濃厚な1点ビハインドの9回2死。2番手・パットンの151キロ直球を振り抜くと、白球は右翼席に着弾。青く染まったDeNAファンにため息をつかせた。2戦連発となる4本目のアーチはセ・リーグ2位タイ。さらに今季初めて右方向への本塁打だった。
「状態はずっと悪くない。あそこで打てて良かった。相手チームの攻め方もあるので、どこ(の方向)にホームランが出ても偶然だと思う」。チームの連勝が止まり、1日で最下位に逆戻りしただけに多くは語らなかった。
1点を追う4回2死三塁の絶好機にも結果を出した。得点圏打率1割5分4厘と、チャンスでなかなか1本の出なかった平田に打席が回る。「とにかくランナーをかえすことだけを考えていきました」。ウィーランドの高めに入ったカーブにバットが反応した。打球は左中間を転がってフェンスまで到達する同点の適時二塁打になった。
DeNAとの相性の良さは今季も続いている。昨季の平田は88打数24安打、打率2割7分3厘。セ5球団で最も攻略できているチームだ。7日のDeNA戦(ナゴヤドーム)でも今季初勝利の口火を切る走者一掃の3点適時打で、竜党に2017年初勝利を届けた。比較的打てているからこそ、結果に結び付いたのかもしれない。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201704/CK2017042202000110.html