2017年04月04日
平田、開幕3連戦5年ぶり1号
平田、開幕3連戦5年ぶり1号
2017年4月3日 紙面から

7回表無死、左本塁打を放つ平田(篠原麻希撮影)
◆巨人6-3中日 快音とほぼ同時に、左翼席の竜党が沸き立つ。「打った瞬間、入ったと思いました」。平田も納得の打球は、数秒の滞空時間を保って歓声のもとに吸い込まれた。今季11打席目で放った1号。初打点にも空砲ゆえ、笑顔で感触に浸れないのが惜しかった。
4点差に広げられた直後の7回。先頭で迎え「ファーストストライクからしっかり振っていこうと思った」。その言葉通り、1ボールからの2球目。大竹寛の内角直球に対して体を鋭く回転させ、会心ソロに変えた。
開幕3連戦での一発は、初戦に放った2012年以来5年ぶり。WBCから戻り、オープン戦2試合でシーズンに突入したが「ストライク、ボールは見えている。凡打もいい当たりなのもある」とうなずく。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201704/CK2017040302000091.html
2017年04月04日
ゲレーロ、来日1号
ゲレーロ、来日1号
2017年4月3日 紙面から

巨人-中日 4回表無死、ゲレーロが左越え本塁打を放つ。捕手小林=東京ドームで(篠原麻希撮影)
こん身の一振りが、空気を切り裂いた。4回先頭のゲレーロが、大竹寛のチェンジアップをとらえる。竜党が待つ左翼ポール際へ弾丸ライナーが突き刺さると、思わずパーンと両手を打った。開幕10打席目で飛び出した来日1号だ。
生みの苦しみはあった。土井打撃コーチが「責任感の強い選手」と話すように、中軸、そして開幕の重圧に自然と力が入っていた。さらにオープン戦で外角をうまくさばいていたゲレーロに、巨人バッテリーは内角攻めを徹底。初戦こそ詰まりながら2安打したが、2戦目は無安打だった。この日も第1打席は内角のシュートに詰まらされたが、第2打席は「腕を伸ばさないように」と対応。第3打席も内角のシュートを打って、2度目のマルチを記録した。
運命に導かれるように生まれた1号だ。巨人との開幕3連戦は14年ぶり。その14年前、東京ドームでの開幕戦で来日1号を放った新外国人選手がいた。駐米スカウトを務めるアレックス・オチョアさん(45)。ゲレーロの人生を変えた人間の1人だ。昨年6月にドジャースから自由契約となり、米マイアミで浪人生活をしていた際、練習拠点の施設に勤めていたのがオチョアさん。ゲレーロに日本球界行きを勧めるとともに、ノッカーや打撃投手としてサポートしてくれた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201704/CK2017040302000090.html
2017年04月04日
田島、サヨナラ痛弾
田島、サヨナラ痛弾
2017年4月2日 紙面から

巨人-中日 9回裏2死一、二塁、田島は阿部(左)に逆転サヨナラ3ランを浴びる=東京ドームで(小沢徹撮影)
4月1日でもウソじゃない。中日にとって悪夢のような現実が最後に待っていた。1点リードの9回2死、4番手の田島慎二投手(27)が巨人の4番・阿部に3ランを浴び、逆転サヨナラ負け。ブルペンの不安を早くも露呈し、開幕2連敗となった。東京ドームでは年をまたいで6連敗、そのうち4試合がサヨナラ負け…。深刻な負の連鎖は、第3戦先発・吉見に止めてもらうしかない。
あと1人…。目の前にあった今季初白星は、左翼席に吸い込まれる白球とともに消えた。9回を託された田島が痛恨の逆転サヨナラ被弾。エープリルフールのウソだと思いたい。しかし、これは現実。巨人の主砲は勝負どころの失投を逃してはくれなかった。
「昨年からずっと続いているんじゃないの」。自嘲気味に口を開いた森監督が指摘したのは、昨季から続く東京ドームの悲劇だ。監督代行として指揮を執ったシーズン終盤。この場所での3試合はいずれもサヨナラ負けを喫した。年が変わっても、負の連鎖が竜に絡み付いていた。
東京ドームでの登板機会では3試合連続サヨナラ被弾となった田島が声を絞り出す。「スプリットです。ボールでもよかったところだし、もっと低くいかないといけなかった」。2死一、二塁。わずかに1点差。カウント1-1からの3球目は悔やんでも悔やみきれない1球になった。
竜党の不安が結果として突き付けられた。勝利の方程式だ。日本の野球への適応が間に合わなかった新外国人のアラウホとロンドンは開幕2軍スタート。岩瀬、浅尾の復調があっても、駒不足は否定できない。
この日のような試合展開になったとき、どう逃げ切るのか。「いるメンバーでやりくりするしかない」。戦前の指揮官の言葉通り、オープン戦では先発としても結果を出していた又吉を7回1死満塁、坂本勇の場面で投入。押し出しの1点でしのぎ、下位打線の8回は祖父江が期待に応えた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201704/CK2017040202000111.html
2017年04月04日
直倫、17年竜初タイムリー
直倫、17年竜初タイムリー
2017年4月2日 紙面から

巨人-中日 4回表2死一塁、堂上が右翼線に適時二塁打を放つ=東京ドームで(小沢徹撮影)
◆巨人4-2中日 最悪の幕切れだったが、森監督がやろうとしている積極走塁は形になった。1点リードの4回2死、一塁走者は中前打で出塁した藤井。堂上が田口のスライダーをとらえ、ライナーが右翼線に落ちた。
「2アウトだったし、打った瞬間に長打になると思った。ホームまでいくつもりだった」。瞬時の判断で、藤井のギアが上がる。二塁を回ったときにはすでにトップギア。三塁コーチャーの奈良原コーチが回すのを見るやリミットを極限まで上げて、本塁へ向かった。中継に入った二塁・中井の送球がツーバウンドでベース板の角へ。さぁ、どうなる-。4万人を超える観衆が息をのんだ。
藤井「(コリジョンルールで)ブロックがない。キャッチャーミットを構えているところが見えたので、そこをかわせればと思った」
まともに行っていたらタイミングは微妙だったかもしれない。タッチをかいくぐりながら、左手でベースをたたく。川口球審が両手を広げる。セーフ。持ち前の身体能力がなせる技で追加点をもぎ取った。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201704/CK2017040202000110.html
2017年04月04日
バルデス、竜1号本塁打
バルデス、竜1号本塁打
2017年4月2日 紙面から

巨人-中日 3回表1死、バルデスが右越えに先制本塁打を放つ=東京ドームで(小沢徹撮影)
開幕2戦目。今季のチーム1号本塁打を放ったのは新外国人の3番・ゲレーロでも、昨季22発の4番・ビシエドでもない。投手のバルデスだった。3回1死、1ボール2ストライクからの4球目。左腕田口の投じた高めのカーブを振り抜くと、打球は右翼席へ。G党を黙らせる先制のソロ本塁打になった。
「何となくだけど、変化球が来そうな気がしたんだよね。狙ってはいないよ」。予感を見事に的中させ、昨年7月11日のDeNA戦(横浜)以来、自身2本目の本塁打。中日投手として2年連続アーチは2004、05年の川上以来12年ぶりだ。
実は加計通訳とある約束を交わしている。今季、バルデスが通算2本塁打までなら自らが食事をごちそうし、3本塁打以上なら加計通訳におごってもらうという。加計通訳は「早速、出ましたね」と苦笑いを浮かべていた。
7回にも二塁内野安打を放ち、来日3年目で初のマルチ安打。そんなバルデスは本業の投球でも試合をつくった。持ち前のテンポの良さと、直球にスライダーとチェンジアップを使い分けて6イニング1/3、116球を投げて4安打、1失点でまとめた。「調子自体はよかった」。7四球にも「(ストライクゾーンから)はっきり外れていない。狙いすぎたかな」と、制球に問題ないことを強調した。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201704/CK2017040202000109.html