2017年02月26日
ロンドン、フリー打撃初登板で異次元
ロンドン、フリー打撃初登板で異次元
2017年2月12日 紙面から

フリー打撃に登板し、好投するロンドン=北谷球場で(黒田淳一撮影)
中日の新外国人、ホルヘ・ロンドン投手(28)が11日、打撃投手として初登板し、最速154キロをマーク。守護神候補の自称162キロ右腕は、前評判に違わぬポテンシャルを発揮した。また、ブルペンでは10球で肩ができるなど、使い勝手の良さも見せつけた。
1人だけ異次元-。フリー打撃に初登板したロンドンが、この時期にしては異例の154キロをたたき出した。次がアラウホの143キロ。前日のシート打撃で投げた大野が144キロだっただけに、いかに突出しているかが分かる。2月1日に151キロをたたき出し周囲を驚かせたばかりだが、そのときの「まだ7割」発言は見栄でも何でもなかった。
「まだ寒いからね。きょうは可能な限りで腕を100%で振ったけど、まだいける。もっとスピードも出そうだね」。ついこの間まで最高気温24度と暑いくらいだったが、この日は気温11度。風も強く、体感気温はグッと下がった。最初は高橋に17球を投げ込み、8球がボールとやや乱れたが、それでもバズーカ砲のような真っすぐで会心の当たりはなし。さらに古本には16球のうちボールは1球と安定し、終始スピードで圧倒。高橋が「速い」とうなれば、古本も「もっと出そうですね」と驚いていた。
リリーバーとしての適性も登板の直前に見せつけた。ブルペンで投じたのはわずか10球。友利投手コーチは「それだけでマウンドに行って、1球目が151キロ。すごいよね。直球の8割は150キロを超えていた。実戦でどうなるか早く見てみたい」と期待感を込めた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201702/CK2017021202000102.html
2017年02月26日
アッと“岩瀬る”動く直球
アッと“岩瀬る”動く直球
2017年2月12日 紙面から

打撃投手を務め力投する岩瀬=北谷球場で(小沢徹撮影)
中日の岩瀬仁紀投手(42)が11日、北谷球場でのフリー打撃に登板し、森野、藤井に対して計49球を投げた。今季結果が出なければ引退すると明言しているレジェンドは「自分が思っていたより良くて、安心した」と笑顔。ほとんどが直球だったが、昨年までとは違ってボールが動き、森野と藤井は「打ちにくい」と声をそろえた。
雨交じりの寒風が吹き込んだ直前のブルペンで、岩瀬はキャンプ第2クールとは思えないほどの緊張感を漂わせていた。ただそれもマウンドを降りるころには顔を出した太陽とともに吹き飛んだ。「自分が思っていたよりも良くて、安心した」。今季初のフリー打撃登板は、復活の兆しと言うには十分なものだった。
「バッターが立って、自分の(球筋の)ラインがしっかりしているのかをチェックした。きちっとラインも出ていて、コースも間違えなかったのが良かった」。1人目の森野には外角低めを続けて容易に手を出させなかった。2人目の藤井には外角から内角へと投げ分けてファウルを次々に打たせ、最後の24球目では空振りも奪った。計49球を投げ、31スイングで安打性は3本。球速は129キロながら森野が「そんなもんなの!?」と驚くほどのキレがあった。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201702/CK2017021202000101.html
2017年02月26日
森監督、先の塁奪う準備OK
森監督、先の塁奪う準備OK
2017年2月12日 紙面から

ケース打撃でバントする京田=北谷球場で(黒田淳一撮影)
臨戦態勢は整った。中日は11日、今キャンプ初のケース打撃を行い、進塁打や走塁の意識の徹底を図った。12日は今年初の対外試合となる韓国・ハンファとの練習試合(北谷)。森繁和監督(62)は「今の段階でやるべきことは全部やった」とうなずいた。
紅白戦を組まずに迎える今季初実戦。仕上げに用意されたのは、走塁改革を実践するメニューだった。一塁、二塁、または一、二塁に走者を置いた状況で、犠牲バントやバスター、エンドランを指示。打者には最悪でも右方向への打球で走者を進塁させることが求められた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201702/CK2017021202000100.html
2017年02月26日
<竜戦士 オレの原点> 杉山翔大捕手
<竜戦士 オレの原点> 杉山翔大捕手
2017年2月12日 紙面から

飛球に飛びつく杉山=北谷球場で(小沢徹撮影)
年の離れた2人の打撃コーチの存在が、現在の杉山を作った。1人は母方の祖父・加瀬正直さん。高校野球経験者で、杉山が小学3年で野球を始めたときから応援し続けてくれた。ただ寡黙な祖父は、どんなに活躍してもはしゃぐことはなく、むしろ打撃フォームの細かい変化に目を光らせていた。「本当に専属の打撃コーチみたいでした。僕が結果を出していても『こうじゃないのか』と指摘してくれた。フォームのズレとか、僕が感じていたこともパッと言ってくれた」。
その祖父が70歳で亡くなったのは、杉山が名門・早大で壁に突き当たっていた大学3年の6月だった。捕手から内野手に転向させられ、持ち味の打撃も袋小路に。監督、コーチ、学生コーチらのアドバイスを聞くが、「全部取り入れようとしてごちゃごちゃになっていた」と悩みは深まるばかりだった。だが祖父の死をきっかけに、1人に絞ろうと決めた。「この人について行ってみよう。それでダメなら僕はもうダメだ」。その人こそ、かつて中日で2軍監督などを歴任し、当時早大で打撃コーチをしていた徳武定祐さん(78)だった。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201702/CK2017021202000096.html
2017年02月26日
ゲレーロ“警砲”2発
ゲレーロ“警砲”2発
2017年2月11日 紙面から

左中間に2本目の本塁打を放つゲレーロ=北谷球場で(金田好弘撮影)
名刺代わりの2発で、竜の主軸候補が他球団に強烈な印象を与えた。中日の新外国人、アレックス・ゲレーロ内野手(30)が10日、シート打撃で大野と柳から本塁打。注目された左腕エースとドラフト1位との対決で満点の結果を出し、偵察に訪れた他球団の関係者は一斉に警戒度を高めた。
背番号42が他球団に恐怖感を植え付けた。カウント1―1から始まるシート打撃で、まずは大野と対戦。1死走者なしの場面でファウル、ボールと続いてカウント2―2となった後、少し高めに浮いた136キロの速球を左翼席へたたき込んだ。
福谷には二飛に抑えられたものの、柳にはプロの厳しさを教えた。先頭打者として、シート打撃初登板だったドラフト1位右腕との新戦力対決。フルカウントからの低めの球を軽いスイングで左中間席に運んだ。
「大野には高めの球をしっかりと捉えることができた。柳には低めの球をうまく捉えた。いい感じで打つことができた」とゲレーロはしてやったりの表情。
ドジャースの春季キャンプに参加していた昨年3月上旬の練習試合を最後に、左膝痛などで試合から遠ざかった。8日のシート打撃が約11カ月ぶりの実戦形式の打席。感覚を十分に取り戻していない段階にもかかわらず最高の結果で期待に応え、「打撃投手と本当の投手は違うのでどうなるかと思ったが、それでも打てたということは気持ちがいい」と喜んだ。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201702/CK2017021102000110.html
2017年2月11日 紙面から

左中間に2本目の本塁打を放つゲレーロ=北谷球場で(金田好弘撮影)
名刺代わりの2発で、竜の主軸候補が他球団に強烈な印象を与えた。中日の新外国人、アレックス・ゲレーロ内野手(30)が10日、シート打撃で大野と柳から本塁打。注目された左腕エースとドラフト1位との対決で満点の結果を出し、偵察に訪れた他球団の関係者は一斉に警戒度を高めた。
背番号42が他球団に恐怖感を植え付けた。カウント1―1から始まるシート打撃で、まずは大野と対戦。1死走者なしの場面でファウル、ボールと続いてカウント2―2となった後、少し高めに浮いた136キロの速球を左翼席へたたき込んだ。
福谷には二飛に抑えられたものの、柳にはプロの厳しさを教えた。先頭打者として、シート打撃初登板だったドラフト1位右腕との新戦力対決。フルカウントからの低めの球を軽いスイングで左中間席に運んだ。
「大野には高めの球をしっかりと捉えることができた。柳には低めの球をうまく捉えた。いい感じで打つことができた」とゲレーロはしてやったりの表情。
ドジャースの春季キャンプに参加していた昨年3月上旬の練習試合を最後に、左膝痛などで試合から遠ざかった。8日のシート打撃が約11カ月ぶりの実戦形式の打席。感覚を十分に取り戻していない段階にもかかわらず最高の結果で期待に応え、「打撃投手と本当の投手は違うのでどうなるかと思ったが、それでも打てたということは気持ちがいい」と喜んだ。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201702/CK2017021102000110.html
2017年02月26日
柳、打たれて学べ!!
柳、打たれて学べ!!
2017年2月11日 紙面から

ゲレーロに左中間本塁打を浴び厳しい表情を見せる柳=北谷球場で(小沢徹撮影)
中日のドラフト1位・柳裕也投手(22)=明大=が10日、初の実戦形式でほろ苦マウンドを味わった。シート打撃で1イニング分を投げ、新外国人のゲレーロから被弾。打者6人に対して3安打を許した制球不足に、森繁和監督(62)からはハッパを掛けられた。同4位の笠原祥太郎投手(21)=新潟医療福祉大=は荒れ球という持ち味を発揮した。
「結果が一番欲しかったのは本人でしょ」。そう近藤投手コーチが思いやるのも無理はなかった。初の実戦形式。「これから競争が激しくなる」と言い聞かせて柳は登板した。込み上げる悔しさを押し殺し、あえて淡々と振り返る。
「球が高いから打たれました。いい投球をしようと思って、力が入ると抑えられない。もう緊張なんて言ってられないんですが」。キャンプは中盤に差しかかり、体の疲れはピーク。実力を出し切れなくても、言い訳にはしたくなかった。
先頭のゲレーロには直球が真ん中内寄りに甘く入り、芯でとらえらえた打球は左中間スタンドへ。「コースも中途半端だった」。続く杉山にも直球を左翼線に運ばれて二塁打に。2三振は奪って1失点にとどめたが、球数は20を数え、予定より1イニング分少なく終わった。
そんな姿に、森監督はあえて厳しい言葉を吐き出す。「これがプロとアマの違い。ああゆうボールでは打たれる。それが分かって、どう変化するのか」。15日には韓国・起亜との練習試合(北谷)で実戦デビューも見据えるが「次に同じことをやったら1軍は難しい」と指摘した。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201702/CK2017021102000109.html
2017年02月26日
平田「WBCへもっと状態上げる」
平田「WBCへもっと状態上げる」
2017年2月11日 紙面から

大野から中越えソロを放つ平田=北谷球場で(篠原麻希撮影)
中日・平田良介外野手(28)が10日、2度目のシート打撃に臨み、中越えの本塁打を放った。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表の小久保監督が視察に来た8日のシート打撃で見せた満塁弾に続く一発に、侍日本代表も手応え十分だ。
トップバッターで打席に入った平田。大野の4球目、137キロの直球を振り抜く。高々と上がった白球は中堅スタンドに落ちた。
「いい当たりが打てたし、感触もよかった。ボールがバットに長く持てている感覚がある。ゴルフのドライバーみたいな感じですね。大野には悪いことしたかな、と」
今キャンプは飛距離にこだわる。この日の一発は推定飛距離125メートル。「まだ足りない。あと5メートルぐらい伸ばしたい」。土井打撃コーチから伝授された新フォームでさらにデカイ放物線を描く理想を掲げる。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201702/CK2017021102000108.html
2017年02月26日
<竜戦士 オレの原点> 亀沢恭平内野手
<竜戦士 オレの原点> 亀沢恭平内野手
2017年2月11日 紙面から

シート打撃で鋭い打球を放つ亀沢=北谷球場で(篠原麻希撮影)
中学3年の春のある日、亀沢は頭に血が上っていく自分を抑えることができなかった。「おまえ、なに人のポジションで寝とるんや!?」。目の前にいたのは、三塁の上でふざけて寝転がっていた後輩。中学から野球を始めた亀沢がようやく手に入れたポジション。それを汚された気がした。後輩を部室に入れ、行きすぎた注意をしてしまう。野球部は1週間の活動停止、亀沢は1カ月間の練習禁止と草むしりなどの奉仕活動を言い渡された。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201702/CK2017021102000103.html
2017年02月26日
吉見、3つのテーマでステップUP
吉見、3つのテーマでステップUP
2017年2月10日 紙面から

サインプレーの練習で駆け出す吉見(篠原麻希撮影)=北谷公園屋内運動場で
中日・吉見一起投手(32)が実戦モードに入っている。沖縄・北谷球場で行われている春季キャンプ第2クールの9日、ブルペンで変化球を交えて80球を投げた。実戦登板から逆算して今クールは「セットポジション」「変化球」「間合い」の3点をテーマに掲げ、調整のギアを上げていく。
脳内にイメージした通りに投げられているか-。一球一球、丁寧に、吉見が腕を振る。変化球を交ぜつつ、コースに投げ分けていく。途中から左打席に大島を立たせるなど「簡単に言えば投げただけ」と表現した第1クールより実戦仕様になってきた。第2クールで掲げるテーマは3つだ。お題に沿った投球練習を淡々と繰り返した。
「ワードで言うと、セットポジション、変化球、間合いですね。特にきょうのブルペンではしっかりやりました。自分のやりたい意図を整理して出す。習慣づけですね」
すべては実戦で数ある場面を想定してのこと。「試合中は振りかぶるよりも、セットポジションで投げる方が多いですから」。走者なしで試合を進められれば最高だが、走者を置いた状態でいかに抑えられるかが鍵になる。「ストライクを取りに行くのか、ボールを投げるのかも考えている」。ボールカウントも細かく想定しつつ、変化球の軌道や感覚もチェックしている。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201702/CK2017021002000108.html
2017年02月26日
柳、恩師の善波監督からエール
柳、恩師の善波監督からエール
2017年2月10日 紙面から

守備練習で軽快な動きを見せる柳(手前)(黒田淳一撮影)=北谷公園屋内運動場で
中日のドラフト1位、柳裕也投手(22)が9日、母校の恩師から「失敗のススメ」を説かれた。沖縄・北谷球場での春季キャンプを訪れたのは、明大の善波達也監督(54)。力強いエールを胸に、10日に初の実戦形式へ。シート打撃での登板で、痛打を恐れず存分に魅力を発揮する。同4位の笠原祥太郎投手(21)=新潟医療福祉大=は、投球練習で打席に立った侍戦士の平田から高い評価を受けた。
その顔を見つけると、柳はすぐに駆け寄って笑顔で一礼した。ウオーミングアップ後、球場に訪れた明大の善波監督とわずかに会話を交わす。近況報告の代わりは、39球のブルペン投球。捕手の後ろから見た教え子の姿はたくましかった。
「ユニホームが似合ってますね。順調そうで良かった」。昨秋の明治神宮大会でチームを日本一に導いた指揮官は相好を崩す。日程の都合でわずか1時間余りの滞在。翌10日に初めて実戦形式に臨む前エースに、親心のような言葉を贈った。
「実戦での登板はみんなも楽しみにしていると思う。いいことも悪いことも、肥やしになる。今はいっぱい打たれればいい。経験して考えながら、成長していってくれれば」。目前の小さな結果に執着するよりも、未来を見据えて大きく育ってほしいという願いだ。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201702/CK2017021002000104.html