2017年02月26日
<竜戦士 オレの原点> 杉山翔大捕手
<竜戦士 オレの原点> 杉山翔大捕手
2017年2月12日 紙面から

飛球に飛びつく杉山=北谷球場で(小沢徹撮影)
年の離れた2人の打撃コーチの存在が、現在の杉山を作った。1人は母方の祖父・加瀬正直さん。高校野球経験者で、杉山が小学3年で野球を始めたときから応援し続けてくれた。ただ寡黙な祖父は、どんなに活躍してもはしゃぐことはなく、むしろ打撃フォームの細かい変化に目を光らせていた。「本当に専属の打撃コーチみたいでした。僕が結果を出していても『こうじゃないのか』と指摘してくれた。フォームのズレとか、僕が感じていたこともパッと言ってくれた」。
その祖父が70歳で亡くなったのは、杉山が名門・早大で壁に突き当たっていた大学3年の6月だった。捕手から内野手に転向させられ、持ち味の打撃も袋小路に。監督、コーチ、学生コーチらのアドバイスを聞くが、「全部取り入れようとしてごちゃごちゃになっていた」と悩みは深まるばかりだった。だが祖父の死をきっかけに、1人に絞ろうと決めた。「この人について行ってみよう。それでダメなら僕はもうダメだ」。その人こそ、かつて中日で2軍監督などを歴任し、当時早大で打撃コーチをしていた徳武定祐さん(78)だった。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201702/CK2017021202000096.html