2016年11月11日
岡田、侍で殻破れ
岡田、侍で殻破れ
2016年11月7日 紙面から

投内連係でボールを投げる岡田=QVCマリンで(棚橋慶太撮影)
野球日本代表「侍ジャパン」が6日、メキシコとオランダとの強化試合(10~13日、東京ドーム)に向け、QVCマリンフィールドで練習を始めた。追加招集で初選出された中日・岡田俊哉投手(24)について、権藤博投手コーチ(77)は「こんなもんじゃないというところを見せてほしい」と要望。控えめな竜の左腕に、猛アピールでチャンスをつかみ取るようハッパを掛けた。
たとえ「棚ぼた」でも、日の丸を背負うのには違いない。巨人・菅野が出場登録を外れ、新たに招集された岡田にも、来年3月の第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)での代表入りのチャンスは十二分にある。サバイバルレースの第1弾となる10日からの強化試合を前に、権藤投手コーチは強い口調でこう求めた。
「『俺はこんなもんじゃないんだ!』っていうところを出してほしい。持ってるモノはすごいんだから」
能力を最大限に発揮できれば、世界一奪還を目指す侍に欠かせない戦力にもなり得る。「球は速いし、制球はいいし、ストライクゾーンを広く使える。本格派だから右左も関係ない」。2012年には中日の投手コーチとして間近で見ていただけに、秘めたる可能性も分かっている。
高卒7年目を迎え、2年連続で50試合以上に登板。竜のブルペンには欠かせぬ左腕には間違いないが、勝利の方程式を担っているとは言い難い。今回招集された代表の中でも、全国区の知名度は低い。だからこそ、目の前のチャンスを貪欲につかみ取ることで、一流への脱皮も促される。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201611/CK2016110702000098.html
2016年11月11日
岡田、右も左も分からず「緊張しました」
岡田、右も左も分からず「緊張しました」
2016年11月7日 紙面から

そうそうたるメンバーに囲まれ、緊張気味ながら元気よくボールにダッシュ=QVCマリンで(棚橋慶太撮影)
練習初日は初々しさも際立った。参加メンバー29人のうち、8人が初選出。最年少の田口がチームスタッフに気さくに話し掛けるなど終始リラックスしていた一方、硬かったのが岡田。練習後の開口一番「緊張しました。楽しかったですけど」と振り返った。
午前中に宿舎で行ったミーティング前には選手らにあいさつして回り、きっちり両手を添えて握手。一番前の席に座り、首脳陣らの話に耳を傾けたという。右も左も分からず、帰りも迷惑をかけないように急ぎ足。「いい緊張感の中でやっていければ」とこの先の数日間を見据えた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201611/CK2016110702000099.html
2016年11月11日
吉見、チェンジアップ再挑戦
吉見、チェンジアップ再挑戦
2016年11月7日 紙面から

チェンジアップを試投する吉見=中日ドラゴンズ屋内練習場で(金田好弘撮影)
中日・吉見一起投手(32)が6日、ナゴヤ球場に隣接する中日屋内練習場で新球のチェンジアップに挑戦した。キャッチボール中にいろいろな握りを試して変化を確認。これまでも取り組みながら習得できていない難球だが、来季の飛躍に向けて再挑戦する。
にこやかな表情で試していた。キャッチボールを終えて「遊びですよ」と笑っていた。だが、新球を習得したいという気持ちは人一倍。吉見が口にした独特の表現が必要性を物語っていた。
「いまドラゴンボールをすべて集めて、何か一つ願いをかなえてくれると言われたら、『チェンジアップを投げられるように』と言います」
直球にシュート、スライダー、フォーク。主にこの4種類のボールと抜群の制球力を武器に最多勝2度、最優秀防御率1度の実績を積み重ねてきた。右肘手術からの復活を目指した今年は21試合で6勝7敗、防御率3・08と道は開けた。だが完全復活に向けて、どうしてもチェンジアップが必要だと感じていた。
「今年はフォークの精度が悪くて、抜けたフォークを打たれていた。もしかしたら肘をかばっていたのかもしれません。もちろん、フォークの精度を上げることが大事です。その一方でチェンジアップがほしい。理想は若松のチェンジアップです。『真っすぐ』と『来てない真っすぐ』、フォークがあれば完ぺき。左右高低だけではなく、奥行きを使いたいんです」
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201611/CK2016110702000101.html
2016年11月11日
竜6位・丸山、菅野トレで1軍入り
竜6位・丸山、菅野トレで1軍入り
2016年11月7日 紙面から

サンデードラゴンズに出演し、プロ入り後の目標を掲げるドラフト6位の丸山(右)。左は森本稀哲さん=CBCで(篠原麻希撮影)
中日がドラフト6位で指名した東海大・丸山泰資投手(21)が6日、母校の先輩でもある巨人・菅野が取り組むトレーニング法で1軍切符を狙うことを明かした。最速151キロを誇る大型右腕が、偉大な先輩を追い掛ける。
今はまだ雲の上の存在だ。丸山が入学したときに菅野はプロ入り。一緒にグラウンドで汗を流すことはなかったが、その分は横井監督からねっこりと話を聞いた。菅野が実践していた練習法で丸山が取り入れたのはカーブを多投するというもの。「菅野さんはカーブの練習をしてグッと良くなったと聞いた」。カーブはうまく力を抜かないと投げられない。それを逆手に取った。
「カーブをしっかり投げられれば、(力が抜けて)腕の回りがきれいになる。その結果、コントロールとキレが格段に良くなる」。丸山自身、この方法で3年生のときに大ブレーク。春の日体大戦では首都大学リーグ史上46年ぶりの完全試合を達成。一気に注目される存在になった。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201611/CK2016110702000100.html
2016年11月11日
地獄の沖縄キャンプ、リタイア続出で12人から7人に
地獄の沖縄キャンプ、リタイア続出で12人から7人に
2016年11月7日 紙面から

小川らが体調不良で離脱し、7人となった秋季沖縄キャンプの投手陣。左端は友利投手コーチ=北谷球場で(小沢徹撮影)
沖縄・北谷で行われている一部投手陣による秋季キャンプは、第2クール最終日を迎えた6日にリタイアが続出した。前日に打球を足に当てた鈴木翔太(21)、佐藤優(23)の両投手が別メニュー調整に。福敬登投手(24)は右すねに打球が当たり、小川龍也投手(25)も暑さと疲労でダウン。若手12人で始まったキャンプはこの日の練習後、7人に減った。まさに地獄の秋季キャンプと化している。
折り返しを迎えた沖縄キャンプで1人、また1人と選手が姿を消していく。これまでに阿知羅が離脱し、その阿知羅と入れ替わって参加した金子も名古屋に戻っていたが、ここにきてさらに4人がリタイアした。12人でスタートし、第2クールを終えた時点で残ったのは7人。普段よりグラウンドが広く感じられるほどだった。
6日はアクシデント続きだった。投内連係でノッカーの打球が右すねに直撃した福が、予定したブルペンでの投球練習を回避した。前日5日の練習中に打球が右ふくらはぎに当たり、キャッチボール、バント練習を除いて別メニュー調整になった鈴木と佐藤とともに、午後の練習を取りやめた。これだけでは終わらない。午後に入ると小川もリタイア。連日の猛練習と暑さで疲労が蓄積したようだ。
福は「足は大丈夫。大事を取って休みます。8日からは練習できると思う」と前を向く。小川も「全然大丈夫です。疲れも問題ないので」と白い歯をのぞかせたが…。ただでさえ少数の投手でスタートしたキャンプが、一時的にせよ1桁に。友利投手コーチはこの日の4人について「最初からいるメンバーだし、せっかく積み重ねてきたものもある。とりあえず半日、猶予を与えた」。残念な思いをにじませつつ、8日から始まる第3クールでの復帰を期待した。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201611/CK2016110702000102.html
2016年11月11日
平田も残留 FAせず会見
平田も残留 FAせず会見
2016年11月6日 紙面から

ファンの子どもに声をかける平田(右)と大島=ナゴヤ球場で(小沢徹撮影)
中日・平田良介外野手(28)が5日、ナゴヤ球場で会見し、フリーエージェント(FA)宣言をせずに残留することを表明した。心の中にあったのは11年在籍したチームへの愛着だった。今季キャプテンとしてチームを引っ張った背番号6は、チーム再建と球界トッププレーヤーになることを約束。「名古屋の街を盛り上げたい」と意気込みを語った。
竜党にとってもフロントにとっても待ちわびていた2つ目の知らせが届いた。大島に続き、平田も中日残留を決断した。「いろいろと世間をにぎわせましたが、FAせずに残留することを決めました。よろしくお願いします」。ビシッとスーツ姿で会見に臨んだ平田はすがすがしい表情で第一声を発した。
今季FA権を手に入れ、その去就には注目が集まった。宣言か否か「フィフティ、フィフティ」と直前まで語っていたが、常に胸の内にあったのはドラゴンズ。「残留を第一に考えてきた」。西山球団代表とは計4回、10時間以上の話し合いの場を持った。
「チームを強くするにはどうするべきかという話や、自分がチームでどういう立場でやっていかないといけないかという話など、顔をつきあわせてたくさん話すことができた。球団にはプロに入ってからずっとお世話になっている。名古屋も住み慣れた街で愛着もあった。みんなと一緒にやりたいという気持ちになった」
話し合いを重ねる中で、心は固まっていった。2日の交渉で残留に大幅に傾き、4日の交渉後に決断した。前夜、家族で外食に行き、決断を告げると、妻・由佳さんからも「りょうちゃんが決めた道なら良かったね」と祝福されたという。
条件面でも納得している。球団の提示は複数年で、年俸は1億円を超えている。これから改めて契約更改をする予定となっているが、平田は「多いとも少ないとも思わなかった。適正に評価してもらった」と納得の表情を浮かべた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201611/CK2016110602000087.html
2016年11月11日
大島も笑顔「また一緒にやれる」
大島も笑顔「また一緒にやれる」
2016年11月6日 紙面から
平田の残留が決まり、ここ数年は2人で右中間を守ることが多かった大島は「あいつもいろいろと考えることがあったと思うが、また一緒にやれるので良かった」と笑顔を見せた。
同じ悩みを共有しただけに、胸の内はよく分かる。自身もFAを行使するかどうかで悩んだ時期があり、一足先にチーム残留を決断。10月31日の残留表明記者会見では「彼(平田)の決断は尊重したいが、(来季以降も)一緒にやりたい」と右中間コンビ継続を訴えていた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201611/CK2016110602000088.html
2016年11月11日
竜1位・柳、ツバメ斬りリハ
竜1位・柳、ツバメ斬りリハ
2016年11月6日 紙面から

6回1イニングを投げ、無安打1失点の明大・柳=神宮球場で(岩本旭人撮影)
中日からドラフト1位指名された明大・柳裕也投手(22)=横浜高=が5日、明治神宮外苑の創建90年を記念したヤクルトとの奉納試合に5番手で6回に登板した。1イニングで無安打ながら1失点は喫したものの、来季のツバメ斬りに向けたリハーサルを完了。11日からはプロ入り前の総まとめとなる明治神宮大会で、初戦から決勝まで3連投も辞さない覚悟で日本一をつかむ。
いつもの神宮の景色ではなかった。鳴り物にスタンドで揺れる無数の傘。「学生の応援とは全然違う」。これが、来季からの戦場のひとつ。「神宮でも投げることがあると思うのでいい経験になりました」。東京六大学リーグ選抜の主将として臨んだ柳がかみしめた。
出番は6回の1イニング。先頭の鵜久森に対して球が上ずって四球を与えると、盗塁と西田の二ゴロで1死三塁に。今季100試合出場の大引は外角のカットボールで三ゴロに打ち取った当たりだったが、三塁手の一塁悪送球で失点。最後は比屋根を二ゴロ併殺に仕留めてマウンドを降りた。大引は「球速よりも球が速く来ている感じがした」と印象を話した。
最速142キロの計19球を振り返り「思った力を出し切れませんでした」。明治神宮大会を1週間後に控え、今が追い込みのピーク。連日の走り込みで下半身が踏ん張れなかったのは明らかだが、言い訳はしない。「ただストライクを取るだけじゃなく、もっと厳しい制球を求めていかないといけない」と自戒した。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201611/CK2016110602000092.html
2016年11月11日
小川、三変化投法
小川、三変化投法
2016年11月6日 紙面から

ブルペンで右足を上げる動きを確認しながらシャドーピッチングする小川=北谷球場で(黒田淳一撮影)
中日・小川龍也投手(25)が沖縄・北谷で行われている秋季キャンプで三変化投法に着手している。5日はブルペンで右足を上げてから投げる動きを確認。走者がいなくてもクイックだった左腕は右足を上げて腕を振るフォームとボールを持つ時間の長短で打者を翻弄(ほんろう)し、来季のノルマに掲げる50試合以上登板を目指す。
サイドスロー左腕が変身を遂げようとしている。慣れ親しんだクイックに、右足を上げてから投げる動きを織り交ぜる。「先を見据えた仕込みの段階。秋はいろんなことを試せるからね」と友利投手コーチも言うように、右足を上げたフォームは131球のうち1割。まだテスト段階も、来季を見据える小川の視線は鋭かった。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201611/CK2016110602000089.html