2017年08月13日
救世主・八木、15年9月以来の白星
救世主・八木、15年9月以来の白星
2017年7月31日 紙面から

中日-阪神 杉山(右)と笑顔でタッチを交わす今季初勝利を挙げた八木=ナゴヤドームで(谷沢昇司撮影)
深い泥沼から竜を引き上げる救世主が現れた。完封劇の立役者は、ベテラン左腕だ。今季2度目の先発となった八木が6イニングを2安打無失点の快投。2015年9月19日の広島戦以来となる白星を手にした。
「連敗していたし、いい流れをつくろうと思っていた。結果的にチームも勝てたし、自分にも勝ちがついてよかった」とうなずく33歳に、監督も「持ち味を出して、一つずつアウトを増やしていくことを心掛けてくれた」と称賛した。
初回から両サイドに丁寧に投げ分け、的を絞らせない。6回無死一塁では、フルカウントから上本に5球ファウルで粘られたが、最後は136キロの直球で遊飛。後続を打ち取り、関門を越えた。
06年に日本ハムで12勝を挙げたかつての新人王。100球を超えたのはその日本ハム時代の12年7月26日のソフトバンク戦(ヤフードーム)以来だ。中日にテスト入団して3年目。「鯉だけキラー」とも呼ばれた左腕が広島以外から白星を挙げたのも、それ以来だ。
今季初先発だった4月5日の広島戦(ナゴヤドーム)で打球が右のすねに当たり負傷。以降、ファーム暮らしが続いた。ウエスタン・リーグで好投しても、なかなか昇格の機会には恵まれなかった。だが「ユニホームを着ている限り、必ずチャンスは巡ってくる。そのワンチャンスをものにできるかどうか」と自らに言い聞かせ、決して腐らなかった。そして巡ってきた舞台で、しっかり結果を出した。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201707/CK2017073102000094.html