2017年06月30日
柳、初G倒スルリ
柳、初G倒スルリ
2017年6月26日 紙面から

巨人-中日 4回裏2死、マギーを見逃し三振に仕留め、雄たけびを上げる柳=東京ドームで(篠原麻希撮影)
ルーキーの粘投&好打が水の泡…。中日は25日、巨人に逆転サヨナラ負け。先発の柳裕也投手(23)は7イニング2失点。バットでも初適時打を放ち2勝目の権利を持って仕事を終えたが、敵地・東京ドームで精彩を欠く田島慎二投手(27)が9回、またも火消しに失敗。連勝は4で止まった。
これから幾度も戦う宿敵に、確かな印象は刻んだ。「試合はつくれた」。7イニング2失点。9回に2勝目がこぼれ落ちても、柳は表情を変えない。言い続けてきたのは「結果は後からついてくるもの」。それが野球。果たした役目に、ただうなずいた。
大崩れしない。新人らしからぬ老練さが、最大の持ち味。「点を取られても、最少失点で」。5回に先頭の陽岱鋼に特大の同点ソロを浴びたが、引きずることなく後続を打ち取る。6回に1点差に迫られ、なおも2死一塁でも、マギーを1球で一邪飛に仕留めた。
「ヒットが出たときに、続けては打たれないように、と」。3戦連続で連打はなし。走者を背負うと危機回避力が発動し、次の打者に払う注意は大きくなる。さらに「大事なところでは低めに投げられていた」と言うように、勝敗の分岐点になりかねない場面で増す集中力。マウンドでの嗅覚はこの上なく鋭い。
この日は打席でも自らを援護した。6回に1点を勝ち越し、なおも2死満塁で「食らいついていこうと思いました」。内角のスライダーに反応した打球は三遊間へ。全力疾走の結果が遊撃内野安打を生み、プロ初の快音が適時打になった。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201706/CK2017062602000112.html