2017年05月22日
8イニング3安打でもバル勝てない
8イニング3安打でもバル勝てない
2017年5月18日 紙面から

阪神-中日 8回裏、マウンドのバルデス(中央)のもとに集まるナイン=甲子園球場で(小沢徹撮影)
◆阪神2-1中日 8イニングわずか3安打で2失点、そしてチーム今季初完投…。にもかかわらず、無情な黒星が力投した39歳に刻まれた。バルデスだ。先発投手の役割を果たした指標とされるクオリティー・スタート(6イニング自責点3以下)を9試合連続で達成しながら、またも、またしても打線の援護に恵まれず今季2敗目を喫した。
37歳の能見とのアラフォー左腕同士の投げ合い。3回まではわずか36球でパーフェクト・ピッチングだった。最初のピンチとなった4回1死二塁も糸井をライトフライ、福留をショートゴロと虎の主軸を牛耳った。「みんな積極的に打ってくるので、集中してなんとかボールが真ん中に集まらないように投げた」。ここまでは今季一番と言ってもいい精密なコントロールがさえていた。
しかし、だ。5回2死から原口に投じた5球目、137キロの直球が、真ん中よりに入り、打球は左翼席に飛び込んだ。この試合初めて許した安打が先取点を与えた被弾。7回に味方が1点を取って追いついたが、8回、原口への四球を足掛かりに2死二塁とされ、今度は代打・高山に初球の直球を振り抜かれた。「きょうはたった2球で試合に負けた。失投2つがなければ勝てたかもしれない」。淡々と振り返る言葉のなかに、後悔をにじませていた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017051802000107.html