2017年05月12日
翔太、プロ初星
翔太、プロ初星
2017年5月10日 紙面から

中日-DeNA プロ初勝利を挙げ笑顔の鈴木とポーズを決めるドアラ=長良川球場で(布藤哲矢撮影)
ついに、大輪の花が開いた。2014年ドラフト1位で入団した中日の鈴木翔太投手(21)が9日、DeNA戦(岐阜長良川)に先発登板し、6回途中まで2失点と好投。打線の援護もあり、プロ初勝利を挙げた。幾多のアクシデントに見舞われながらも努力で乗り越えた価値ある白星で、チームは4連敗中だった同球場で5年ぶりの勝利。このまま、若い力でチームを上昇気流に乗せる。
キラキラ-。しなやかな腕の振りから白球をはじく。スピンの効いた真っすぐがミットに吸い込まれる。最速144キロ。体感はそれ以上。天から与えられた者にしか投げられないストレートが、岐阜の雨空をも輝かせた。鈴木が勝った。「きょうは真っすぐが良かった。うれしいです」。プロ初勝利を挙げた21歳の表情はまぶしかった。
立ち上がりから快調だった。テンポが良く、スコアボードにゼロを並べた。4回2死一塁では筒香を外角直球で見逃し三振。侍ジャパンの主砲を相手に堂々と渡り合った。
そして圧巻は5回だ。連打で無死一、二塁とされたが、ここからが“ショータイム”の始まり。高城、代打・エリアン、倉本を3者連続空振り三振。直球とフォークのコンビネーションがさえ、反撃の芽を摘み取った。
2日の広島戦(マツダ)では、あと1人で勝利の権利を手にするところから悪夢をみた。「そのことも少しよぎった。前回は力んだので、落ち着いて腕をしっかり振ったことが良かった」。6回に2点を失い降板したが9三振、無四球と堂々の内容だった。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201705/CK2017051002000096.html