2017年05月05日
藤井、執念V打
藤井、執念V打
2017年4月30日 紙面から

阪神-中日 9回表1死満塁、中前に勝ち越し打を放つ藤井。捕手岡崎(黒田淳一撮影)=甲子園球場で
◆中日6-3阪神 「落ちてくれ」-。チームと竜党、そして打った藤井の思いが結実するように、フラフラっと上がった打球は二塁手と中堅手の間にポトリと落ちた。9回1死満塁、ここしかないという勝ち越しのチャンスで決めたのは藤井。執念の打撃が、前夜(28日)の完封負けの嫌な流れを断ち切った。
相手はリーグトップの10セーブを挙げている虎の守護神ドリス。「狙って打てるフォークじゃない。あれだけ落ちるときつかった」と振り返ったように、2球連続でバットは空を切った。それでもなんとかするのがベテランの技だ。この空振りを見たバッテリーは全球フォークを選択。しかし対応するために体勢を低くし「なんとかくらいついた」という5球目が決勝打となった。
12日のヤクルト戦(神宮)に続いて三ツ間に白星をプレゼントする決勝打。ただ「バルデスががんばっていたのでなんとか勝ち星を付けたかった」と奮投する39歳への援護を意識していた。不規則な暴風が吹いた試合序盤には、レフト方向に流れる難しいフライを2度キャッチ。「外の球場ならでは。対応するのがプロ野球選手」といぶし銀の守備にも胸を張った。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201704/CK2017043002000106.html