2017年04月29日
大野、遠い1勝
大野、遠い1勝
2017年4月29日 紙面から

阪神-中日 7回裏無死一塁、代打糸原の投前バントを大野が二塁へ野選、捕手杉山とともにガックリと座り込む=甲子園球場で(黒田淳一撮影)
◆阪神6-0中日 ただの投げ損ないではない。失投の本当の意味を、大野が思い知る。
「甘い球や失投はどんな投手にでもある。でも、ああいうところで出てしまうのが、勝てる投手と勝てない投手の違い」
自分は残念だが後者だ。メッセンジャーとの投げ合いで、我慢比べになるのは容易に想像できた。いつも以上に増す先制点の重み。4回1死一、二塁で、その甘さが露呈した。
打席に迎えたキャンベルを3球で追い込むまでは順調だった。女房役の杉山と次に選んだのは内角の直球。「ボールになってもいいので、厳しい球を投げようと」。その意図とは裏腹に、142キロは真ん中高めに浮く。「完全に投げミス」。はじき返された打球は右翼線に転がり、二塁走者の生還を許した。
なおも二、三塁で北條の左犠飛で2点目。「せめて、ここで止めておくべきだった」。だが、堪えられない。5回に中谷にソロを被弾。7回には1死一、二塁から上本と糸井に連続適時打を浴びた。7イニングで9安打3四死球、今季自己ワーストタイの6失点で2敗目。要所を抑えて7イニング無失点で4勝目を挙げたメッセンジャーとは対照的だった。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201704/CK2017042902000105.html