2017年03月05日
岡田、“火消し侍”になる!
岡田、“火消し侍”になる!
2017年2月28日 紙面から

ブルペンで変化球を交え投球練習する岡田=木の花ドームで(黒田淳一撮影)
窮地の火消し侍になる!! 侍ジャパンの岡田俊哉投手(25)が27日、小久保裕紀監督(45)が飛び入り視察する中、休日返上でブルペン入りした。指揮官の構想では、岡田の役割は救援陣の便利屋稼業。WBC大会規定「タイブレーク制」の火消し役として白羽の矢が立つ公算は大だ。この日、チームは福岡入りし、28日、3月1日に台湾プロ選抜と壮行試合を行う。
少しだけ力んだ。休日返上で参加した投手練習。ブルペン入りすると、ちょうど宿舎から練習をチェックしにきた小久保監督が現れた。突然、訪れた“御前投球”の機会。「緊張しました。あまり見ないようにしました」。一球一球、丁寧に投げ込んだ。
「顔は優しいし、野球選手にはみえない体をしているけど、キレはあるよね。ブルペンは非常に良かった。勝ちゲームの救援に回ってもらうかもしれないですね」。捕手の後ろから熱視線を送った指揮官は、納得した表情を浮かべた。そして、役割を尋ねられると「何でもです。右打者でも左打者でもいけるし、ブルペンに一番長くいる投手になると思う。打球が当たったとかアクシデントもあるかもしれない」と語った。
「何でも」には、通常の中継ぎ登板から、思わぬアクシデント対応などさまざま…。そして、ブルペンに誰よりも長くいるということは、タイブレーク制になった場合の切り札にほかならない。その実績もある。昨年の強化試合(オランダ戦)でタイブレーク制の火消しに成功。首脳陣に強烈なインパクトを残した。再び緊張感MAXの局面で左キラーの宮西、サブマリンの牧田より、1イニングを任せられる岡田が指名される可能性は極めて高い。
だからこそ、小久保監督は投球練習直後の岡田に声を掛けた。「ボールが替わった1球目から、しっかり投げられるように」。投球練習の際には権藤投手コーチが途中で不定期にボールを替えている。WBC公認球は1球ごとに縫い目や大きさに誤差があるため、どんなボールが来ても対応可能にするためだ。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201702/CK2017022802000109.html