2017年03月02日
京田、リオ銀メダリストからの刺激
京田、リオ銀メダリストからの刺激
2017年2月23日 紙面から

中日-LG 1回裏無死、中前に二塁打を放ち一塁を回る京田=読谷球場で(佐伯友章撮影)
中日は22日、読谷球場で韓国・LGと練習試合を行い、6-5でサヨナラ勝ちした。ドラフト2位新人の京田陽太内野手(22)=日大=は1番・遊撃手としてスタメン出場。初回に実戦12打席ぶりとなる二塁打、7回には三塁打と存在感を見せた。試合直前には大学の先輩で、昨年リオ五輪の400メートルリレーで銀メダルを獲得した陸上短距離のケンブリッジ飛鳥(23)と対面。熱いエールをもらい、力強く再発進した。
力強く右中間を切り裂いた2度の長打が、快足ルーキー再発進の号砲となった。初回先頭の第1打席、京田は追い込まれてからの3球目を鋭く振り抜く。センターがボールをグラブの先ではじくのを見るや、加速して一気に二塁へ。実戦デビューとなった12日の韓国・ハンファ戦以来、5試合12打席ぶりとなるヒットを記録すると、7回無死三塁の場面ではセンターの頭上を越える三塁打で初の打点も挙げた。
悩んでいた。デビュー戦の2安打はボールに合わせるような左方向への当たりだった。その後もプロの速球に対してバットをしっかりと振り切れず、内野ゴロや三振が続いた。何かを変えなければ…。試行錯誤のすえ、「思い切ってバットを短く持ってみよう」と決意。この試合ではバットを1グリップ分短く持ち、「センター中心にしっかり打ち返せた」と手応えを得た。
試合直前には、思わぬ激励も受けた。隣の読谷陸上競技場で沖縄合宿中のケンブリッジが練習していることを知ると、恐縮しながらもあいさつへ。日大の1年先輩で、日本人初の100メートル9秒台に今最も近いと言われる男。京田は昨年日大主催の会で顔を合わせ、一緒に写真を撮ってもらったことがある。昨年末に短距離界では初となるプロ転向を宣言したスプリンターとがっちりと握手を交わし、「お互い同じプロ1年目ということで、舞台は違うけど、一緒にがんばっていきましょう」と声をかけられた。
試合後は「ありましたね、ケンブリッジ効果が。あの握手のおかげです!!」と破顔一笑。再会した同世代の一流から背中を押され、「やっぱりオーラが違う。僕はまだまだですけど、追いつけるようにやっていきたい」とうなずいた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201702/CK2017022302000104.html