2017年02月18日
ルーキーが変える 京田で走塁改革
ルーキーが変える 京田で走塁改革
2017年2月5日 紙面から

走塁練習する京田。「一番速い」と広島007も警戒した=北谷球場で(黒田淳一撮影)
中日のドラフト2位、京田陽太内野手(22)=日大=が走塁改革の象徴になる。森脇浩司内野守備走塁コーチ(56)が4日、竜再建に向けたキーマンに指名。まだ粗削りながら十分な可能性を秘めた好素材が、沖縄・北谷球場での春季キャンプで磨きを掛け、将来のスピードスターを目指す。
ソックスを膝まで見せる「クラシックスタイル」に、均整の取れた体。走塁練習でグラウンドを駆ける姿は先輩選手に全く見劣りしない。50メートル走は5秒9。「スピードはあると思いますが、そこまでですかね」。京田は謙遜するが、森脇コーチの目には確かな未来が見えた。
着手するのは走塁改革だ。昨季は得点数がリーグ最低で、盗塁数は同ワースト2位に沈んだ。常に実戦を意識しながらひとつ先の塁を目指すことが重要なのは言うまでもない。「優勝するチームはその重要さを認識できている」。一丸で取り組む課題に向け、鍵を握るのは誰か-。京田の存在に対して「なるかじゃなく、そうなると言い切れる」と期待した。
素材の良さは確認できた。キャンプ2日目に盗塁のタイムを計測。京田は「あまり良くなかった」と苦笑いしたが、堂々の3秒20。昨季26盗塁を記録した不動のリードオフマン、大島はシーズン中で3秒1台。まだ動き始めであることを考えるとチームトップクラスで、広島の田中スコアラーも「一番速いんじゃないかな」と舌を巻いた。
もちろん、まだ未熟なのも確か。長嶋外野守備走塁コーチからは「盗塁の時に走りが蛇行している」と指摘された。京田自身も「ベースの回り方や状況判断は、他の選手に比べるとまだまだ」と受け止める。ただ、言い換えれば伸びしろ。天然のままの原石は、南国の日差しで磨かれる。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201702/CK2017020502000086.html