2017年01月26日
又吉先生「言葉にすることで行動は変わる」 こころのプロジェクト夢の教室
又吉先生「言葉にすることで行動は変わる」 こころのプロジェクト夢の教室
2017年1月26日 紙面から

経験を基に「夢」について話す又吉(黒田淳一撮影)
中日・又吉克樹投手(26)が25日、日本サッカー協会(JFA)が主催する「こころのプロジェクト 夢の教室」に参加し、「夢先生」として沖縄県の中城村(なかぐすくそん)立中城中で教壇に立った。中学2年生を相手に、夢や目標を言葉にすることの大切さを熱弁。今季先発に挑戦する又吉自身も規定投球回と2桁勝利を誓った。
今でこそ地元の英雄だが、不遇の中学、高校時代だったことは生徒たちは知らない。教壇に立った又吉は、これまでを振り返った。
「中1の時の身長は145センチしかなかったんです。力でもスピードでも周りの部員に勝てない。中3でも158センチ。3年間で1試合も出ていません」。180センチのすらっとした現在からは想像がつかない。生徒たちが一気に話に吸い込まれる。高校でも2年生までまったく試合に出ることはなかった。3年生になって投手を始め、ようやく少し試合で投げられる程度。「普通」だったら、ここで野球を辞めているはずだが、又吉は「もっとうまくなりたい」という心の声に従った。大学でも野球を続けることを決断した。
「いろんなことを言われました。球速も最速117キロだったけど、140キロ出すと周りに言っていた。バカにされたけど、自分の人生だし、自分が納得できればいい。言葉にすることで、行動が変わるし、結果につながる」。すると、どうだろう。大学入学時170センチだったのが、卒業時には10センチ伸びていた。体の成長とともに球速もアップ。その後、独立リーグで最速150キロを超えるまでになり、プロへの道をこじ開けた。思いを言葉で示し続けてきたからこそ、プロ野球選手としての自分がいる。60分にわたる熱弁に生徒たちも真剣な表情で聞き入った。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201701/CK2017012602000110.html