2017年01月21日
岡田、必殺の1球
岡田、必殺の1球
2017年1月18日 紙面から

キャッチボールで調整する侍ジャパン入りが濃厚な岡田=ナゴヤ球場で(黒田淳一撮影)
侍ジャパン入りが有力視される中日・岡田俊哉投手(25)が17日、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に備え、新球習得に取り組んでいることを明かした。着手したのは、バットの芯を外すカットボールとチェンジアップの2種類。また春季キャンプ中には同僚のビシエドやゲレーロから、1次リーグの難敵・キューバの情報収集に乗り出す構えだ。なお、侍ジャパンは1月下旬にも正式発表される。
4年に1度の大舞台に手が届く位置にいる。昨年、強化試合メンバーに選ばれ「僕には無理」と恐縮しまくっていたのは今や昔…。「絶対に良い経験ができると思う。選ばれてもいいように、調整するだけです」。世界の舞台を想定して準備を進める岡田が、秘密兵器として用意するのが2つの新球だ。
「向こうの選手は直球に強くて、積極的にストライクを振ってくる印象だった」。昨年11月に一躍、岡田の名をとどろかせた強化試合。2試合に登板し、防御率0・00。特にオランダ戦ではタイブレークになった延長10回無死一、二塁から登板し、無失点で切り抜け、サヨナラ勝利を呼び込んだ。そこで感じた外国人打者の傾向。主に直球とスライダー、シュートのコンビネーションが岡田の売りだが、さらにバリエーションを増やした方が攻略しやすいという結論に達した。
「1球で仕留められるボールがあると良いと思っている」。シーズンでは投げていないカットボールとチェンジアップを準備。真っすぐの軌道から打者の手元でわずかに変化させることで、バットの芯を外す作戦だ。リリーフとして厳しい場面での登板が予想されるのは必至。カットボールかチェンジアップのどちらか、いや、両方を習得して一撃必殺のボールがつくれれば心強いことは間違いない。
「今はキャッチボールで遊びでの中で投げています。キャンプに入ったらブルペンでも試していきたい。たとえ選ばれなくてもシーズンで使えるかもしれないし、意義がある」。新球習得は決して無駄に終わることはない。日の丸への思いが投手としてのレベルをさらなる高みへ押し上げてくれるからだ。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201701/CK2017011802000111.html