2017年01月21日
ドラフト1位・柳、新人離れの風格
ドラフト1位・柳、新人離れの風格
2017年1月17日 紙面から

ブルペンで投球する柳=中日ドラゴンズ屋内練習場で(小沢徹撮影)
中日ドラフト1位の柳裕也投手(22)=明大=が16日、ナゴヤ球場屋内練習場で、プロ入り後初めてブルペン入りした。捕手を立たせて直球のみの16球を投げ込んだ。ペースを考えながら悠然と投げる姿を見た小笠原2軍投手コーチも「自分を分かっている。大人だね」とベタぼれ。新人らしからぬ風格で周囲をくぎ付けにした。
さすが大学屈指のドラフト1位右腕。そんな風格がにじみ出た。ノーワインドアップのゆったりした動きで真上から右腕を振り下ろす。小気味よいミット音が鳴り響いた。捕手を立たせて「5割ぐらいの力」で16球。ブルペンで柳が存在感を示した。
「ブルペンで投げることに意味があると思う。それだけ(を考えていた)。特に傾斜を使って投げられたのがよかった」
ブルペンで投げるのは、昨年11月の明治神宮大会決勝以来、2カ月ぶりとなった。だが、入寮前からキャッチボールなどで入念に調整。体と相談しながら肩をつくって腕を振れたことに充実した表情を浮かべた。
注目新人の初ブルペンを視察した小笠原コーチは柳の風格に目を見張った。新人ならギアを上げてがむしゃらにアピールしたくなるものだが「キャッチボールの延長でゆったり、丁寧に、投げるタイミングやバランスを考えながら投げている。自分を分かっているし、大人だよね。僕だったらしゃかりきに行っちゃうけど」とうなった。ボールを受けた吉田ブルペン捕手も「球筋がいい。ルーキーのおどおどした姿もない。立ち振る舞いはさすが」と脱帽した。新人離れした頭脳とペース配分、そして雰囲気で周囲を圧倒させた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201701/CK2017011702000097.html