2017年01月05日
白井オーナー、明かした「森政権誕生秘話」
白井オーナー、明かした「森政権誕生秘話」
2017年1月5日 紙面から

年賀式であいさつする白井文吾オーナー(右)。森監督の誕生秘話を披露した=名古屋市中区の中日パレスで(篠原麻希撮影)
中日ドラゴンズは4日、名古屋市中区の中日パレスで2017年の年賀式を行った。白井文吾オーナーは冒頭のあいさつで森監督誕生秘話を披露。自宅の掛け軸にあった『明珠在掌(めいしゅざいしょう)』という言葉を見て閃き、当時監督代行だった森監督に決めたという。また、森監督を外科医に例えてチーム立て直しの手腕を期待、クライマックスシリーズ(CS)進出からの日本一を期待した。
宝は、自らの手の中にある-。それが、竜の総帥が森監督にチームを託した真意だった。恒例の年賀式、約300人の出席者を前にして、約20分間の熱弁を振るった白井オーナー。「きょうは監督、選手は出席していないので、若干差し障りあることを申し上げる」と前置きすると、新監督を決めた当時の胸中を明かし始めた。
昨年9月、今季の指揮官を誰にするべきか、複数の候補を検討しつつ、誰にも相談せずに悩んでいたという。そのとき、白井家の床の間に掛かっている掛け軸の言葉『明珠在掌』が目に入った。真言宗の高僧による書。すると、それまでふに落ちなかった言葉が、宣託のように感じられたという。「オマエが探している宝物は、手のひらの中にあるじゃないか、と」。そこで、すでに指揮を執っていた森監督代行に白羽の矢を立てた。

竜の立て直しを託された森監督。白井オーナーは外科医に例え、指揮官の手腕を高く評価した
それはひらめきではあるが、根拠もあった。白井オーナーは森監督を「外科医にそっくり」とたとえ、「理詰めでものを考える。負けた原因を突き止め、細かく検討し、適切に補強する」と分析。かつて沖縄キャンプを視察した際、投手コーチ時代の森監督が独自の集中力を上げるトレーニングをやっていたことも、胸に引っ掛かっていたという。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201701/CK2017010502000108.html