2016年12月21日
【記者の目】今こそ球団によるチームつくりを
【記者の目】今こそ球団によるチームつくりを
2016年12月21日 紙面から
現場のトップである監督に続き、編成のトップであるGMも「任期満了」という形でチームを去ることになった。13年オフ、谷繁体制発足と同時に誕生した球団初のGM制度は、目立った成果を残せぬまま3年間で消滅することになった。
監督は前任者が辞めれば、誰かが引き継ぐ。中日も森監督が就任し、すでに来季に向け動きだしている。だが、ドラフト、新外国人の補強…。将来を見据えたチームつくりを進めていくのは本来、フロントの役割でなければならない。
このオフの補強を見ていると前面に出ているのは森監督。監督の意向を尊重するのは当然のことだが、あくまで方針を決め、かじ取りをするのは球団の編成部門であるべきだ。監督に新外国人との交渉一切を任せているチームは、中日以外には見当たらない。
監督には任期があるが、チームは永遠。海外、国内の選手獲得ルートも、それで獲得した選手も球団の財産である。監督が代われば一からでは、チームとしての将来は見えてこない。編成部門のリーダー育成は、何より大事なことだ。存在感が絶大だったGMが退任する。これを球団によるチームつくりのきっかけとしてほしい。 (報道部長・館林誠)
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201612/CK2016122102000218.html