2016年11月12日
浅尾、減額制限いっぱいの25%減
浅尾、減額制限いっぱいの25%減
2016年11月9日 紙面から

契約更改交渉を終え、硬い表情を見せる浅尾=中日ドラゴンズ屋内練習場で(篠原麻希撮影)
中日の契約更改交渉が8日、名古屋市内で始まり、浅尾拓也投手(32)は減額制限いっぱいとなる25%減の7350万円で更改した。今季は右肩痛に悩まされ、プロ10年目で初めて1軍登板なし。来季は中継ぎにこだわらず、先発も視野に入れ、背水の決意で臨む。田島慎二投手(26)は4000万円増の8200万円でサイン。来季は個人タイトル獲得を目標に掲げた。(金額は推定)
栄光のリーグMVPから5年。黄金期を支えたセットアッパーの姿は遠く、2012年の2億6000万円をピークに、5年連続でのダウンとなった。浅尾は限度額いっぱい「25%」という数字を「やれなかったので、しょうがないかなと」と受け止めた。
春先に右肩に違和感を覚え、復調しても再び痛みが出た。そのたびに気持ちの浮き沈みも大きく「精神的にもきつかった1年だった」。今季9800万円からの交渉。1球も投げられなかった投手に、どんな提示額が待っているのか。減額制限を超える大幅減俸も考えられたが、西山球団代表は「今までの貢献度やその他を考えて。来年復活してほしいという思いもあります」と強調した。つまりは浅尾の過去に免じての限度額だったという意味だ。
とはいえ、そんな温情がいつまでも続くはずはないことは、浅尾が一番分かっている。「ここ数年はずっと背水の覚悟でやっている」。その気持ちが来季はさらに増す。「いろいろ知識を得たり、やってみたりして後悔しない野球人生にしたい」。危機感とともに「とにかく試合に出たい」という渇望。1軍マウンドに近づけるなら、こだわりは捨てる。先発挑戦についても「どちらでもやれるようにしておきたい。長いイニングが投げられれば先発だってできると思う」と強調。又吉や福谷が転向に動きだす中、チーム事情次第では、自らも挑戦していく構えだ。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/dragons/news/201611/CK2016110902000112.html